ジャック・アタリが考える「21世紀の歴史」

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21世紀の歴史――未来の人類から見た世界

はじめに

まずはアタリの紹介。
フランスの経済学者、思想家、作家。パリ政治学院卒業。経済学国家博士。初代欧州復興開発銀行総裁。(91年~93年)
フランソワ・ミッテランの側近で81年から91年まで大統領補佐官。初代欧州復興開発銀行総裁。

アタリが、21世紀をどのように捉えているか非常に興味深く読めます。
まず超帝国ができるけど、貧富の差が極大化して超紛争発生、そんで調和を重視した超民主主義社会の誕生ってな感じ。
日本に関しては、ペシミスティックな見方をしてるかなーと。
色々勉強になる本です!

21世紀の3段階のシナリオ

(1)帝国を超える「超帝国」の出現
→現在の市場主義が進展することによって効率化する一方、貧富の差が極大化、国家をも超える存在になる。

(2)従来の戦争紛争を超える「超紛争」の発生
→極大化した貧富の差が紛争を呼び起こす。また、新たな枠組みで起こる。

(3)民主主義を超える「超民主主義」の出現による新秩序の形成
→紛争多発化の反動で、調和(過剰な要求を悪とし、市場の善行だけ選別)重視した組織が誕生。世界の課題を克服していく。

3つの権力秩序

宗教人:典礼の秩序:神学
軍人:皇帝の秩序:国土防衛
商人:市場の秩序:個人主義
人類の歴史=三大政治秩序の連続。3つの権力秩序は共存し、一進一退を繰り返す。

ノマド(遊牧民):3種類に分けられる

2020年頃:人だけでなく企業もノマドのような存在にある。
超ノマド:エリートビジネスマン、学者、芸術家、芸能人、スポーツマン
下層ノマド:生き延びるために移動を強いられる
ヴァーチャル・ノマド:定住民でありながら超ノマドに憧れ、下層ノマドになることを恐れてヴァーチャルな世界に浸る。日本のオタクが例。

ユビキタス・ノマド

デジタル遊牧民達が、新たなクリエーター階級になっていき、そこにバーチャルな中心都市を作るかもしれない。
これまで→道路・橋・港・空港といったインフラが、ノマドのためのインフラ基盤。
今後→高速情報ネットワークなどのデジタル・インフラが超ノマド(クリエーター階級)の受入条件となる。
but すべてがネットワーク接続された強力な監視社会体制を生み出す。

オブジェ・ノマド

ノマドは、移動しながら生活するのに役立つ携帯可能なオブジェを常に愛する。

オブジェ・ノマドは世界をどう変えるのか?

カリフォルニアから始まった新興企業の活躍→ビジネス・行政コスト削減
ex.
1971年:マイクロプロセッサ(byインテル)
1973年~:コンピュータの使用
→テクノロジーが金融サービスを産業化させた。リスク回避手段を始めとする金融技術の発達を促した。こうして保険と金融は産業となった。

弊害

無制限なリスク、返済不可能に陥る可能性のあるリスクにまで手を出すようになった。

保険市場

保険市場=インターネットにより著しい成長を遂げた
主要な市場において主なリスクをカバーしながら、金融システムの発展を加速させた
2006年のモノや人に対する保険金額
→アメリカGDPの20%。世界のGDPの5%に相当する2.5兆ドル。ちなみに、エネルギーは2兆ドル。

自由

「ユダヤ・ギリシャの理想とは、自由こそが究極の目的であり、また道徳規範の遵守ともなり、生存条件でさえあることを明確にした」

「市場の秩序とは個人の自由という理想の勝利である」

「アジアでは、自らの欲望から自由になることを望む一方で、静養では、欲望を実現するための自由を手に入れることを望んだのである」

中心都市

「ヴェネチアを含め、その後すべての『中心都市』とは過剰と傲慢の産物である」

「金融の中心都市としての破綻は、「中心都市」の終焉を告げる」

次に世界を制するのはどこか?

アジアが台頭してくる。国際貿易の三分の二は太平洋を介して行われる。
20年後、アジア地域での生産は世界の半分以上になる。

日本

人口減少をとめない限り成長はありえない。
移民1000万人受け入れるか、出生率上げるかしなければならない。

韓国

韓国が台頭し、日本やインドが韓国の真似をするようになるだろう。

中国

共産党の支配が終わり権限は民衆に選ばれた代表者に委譲され、辛亥革命のときのようなドラスティックな変化が起きるかもしれない。

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