本との向き合い方が変わる本。知的生活の方法のポイントまとめ

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知的生活の方法 (講談社現代新書 436)

筆者の本に対する情熱が凄い! 本との向き合い方が変わる本。

自分をごまかさない精神

ごまかす、ズルをする、という精神ではじめたものには上達しないものだというのは鉄則であるように思う。
ごまかしたりズルするというところまではいかなくても、よくわからないのにわかったふりをする子供は進歩がとまるのである。
知的生活というのは簡単に言えば、わからないのにわかったふりをしない、ということにつきるのである。

「わからない」に耐える

私は、「わからない」と言うことを恐れなくなった。大学の英文科ではむずかしい話をわかったように偉そうに言うのが普通であった。しかし私は英詩の大部分は不自然でわからないと公言して憚らなかった。「ぞくぞくするほどわからなければ、わからないのだ」と言う原則に忠実だったからである。だいいち、日本人の大学生が、田舎の高校あたりからぽっと出てきて、シェリーの詩を原文で読んでほんとうにおもしろいなどということはあるわけがないのである。

古典をつくる

おもしろいと思ったのは、素人でも自分で身銭を切って刀を買って手許に置くと、だんだん価値がわかってくる、という話である。これはまさに本にも当てはまる話ではないだろうか。

本を買う意味

西洋の諺に、「あなたの友人を示せ、そうすれば、あなたの人物を当ててみせよう」というのがあるが、私はこう言いたい、「あなたの蔵書を示せ、そうすればあなたの人物を当ててみせよう」と。

書斎の構想

「ゲゲゲの鬼太郎」の産みの親の水木しげる氏は、25年かけて一億枚ぐらいの写真やスクラップを集めたという。それが変死体とか、残忍な殺人現場とか、留置場とか、刑務所とか、薄気味悪いところをかくときの資料なのである。現実は劇画よりも奇々怪々で凄まじく、それを見せられた人は、水木邸を後にしたときはそれほど思わなかったのに、しばらくたったら震えがきて、2,3日のあいだ、悪夢を見続けたそうである。

水鳥は絶え間なく水面の下で足を動かしているから進むのだ。息の長い知的活動をしている人は、たえずこうした「空間」に関係してくる方面で努力しているに違いないのである。

ハマトンの見切り法

知的生活の時間に関するこの「見切り」についてさらに適切な忠告をしているのは、ハマトンというイギリス人である。彼の「知的生活(インテレクチュアル・ライフ」と言う本。
ハマトンは時間を空費させるもっとも大きな敵は、下手な勉強だと言っている。
時間をいかにも無駄に使っているように思われるぶんには大した問題にはならない。たとえば友達と一晩飲んだとか、ヘボ将棋をしたとかいうのは、まったく無駄な時間のようであるが、気晴らしや気分転換にもなっているので、大したことはない。危険なのはまさに勉強なのだ。

友達と飲んだり、将棋をさすのとは桁違いに大きな時間とエネルギーの空費である。こういうのが、もっとも危険だということになる。

たっぷり時間をとる

小刻みでなく、大きくどっさりひとまとめに時間をとることが、生産的知的生活のコツであることは、著作活動だけに限らない。特にこれが明らかになるのは、絵画とか、自然科学の実験とか、準備に時間がかかることがはっきりした分野であろう。

感想

1976年に書かれた本。
筆者の本に対する情熱が凄い。本から得られる快感を女性のオルガスムスにたとえている描写、理想の書斎の描写からは、この人はリアルに本を中心に生きているんだということが見て取れる。
本との向き合い方が大きく変えられました。
本好きの方は沢山の共感箇所を発見し、より本が好きになるでしょう。
本をあまり読まない方は本の価値を見直し、知的生活を始めたくなるでしょう。
是非、手にとって貰いたい本です。

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