世界一わかりやすい世界史のカギは金太郎飴だった

3471views本で人生は変わる本で人生は変わる

このエントリーをはてなブックマークに追加
世界一わかりやすい世界史の授業

世界史は金太郎飴

最近では「わかりやすい人」という表現は、単純とか、奥がない、心の底が見えやすい……といった意味になるんでしょうか。確かに世界史、つまり人類の歩みは単純なものではありません。まさに万華鏡のような複雑怪奇な世界です。諸地域にまたがって、政治・経済・教育・社会・文化・芸術・思想・倫理・宗教が入り乱れるのが世界史です。とはいえ、世界史の見方にはいくつかのある定まった切り口があるというのも事実です。

世界史の金太郎飴5つの特徴

国々は共通の敵があって初めてまとまるということ
地中からの液体(水・ワイン・石油)をめぐって争うということ
ピュシス(自然)とノモス(設計)の二分法で思考するということ
ユダヤ人への対応により国際情勢が決まるということ
過去の抗争と現在の抗争の争点はなんら変わっていないということ

ローマ帝国はなぜ滅んだのか?

ローマ帝国がなぜ滅んだかというと、それは国が大きくなりすぎたからです。18世紀のイギリスにギボンという歴史家がいます。彼の著作『ローマ帝国衰亡史』によるとこれが答えです。

都市国家の頃のローマ市民は、共同で防衛にあたっていたため「公」を重視しました。気風は質実剛健。しかし帝国となって広い範囲の防衛をゲルマン人などの傭兵に委ねるようになると「公」に目が向かなくなります。「私」的な事柄が関心の中心になります。私的な事柄とは、過度の飲食や性的快楽の飽くなき追求です。性道徳は低下し、家族制度も崩壊して、高潔な気風と敬意と服従に基づいていたローマの秩序はほころび始めます。「垂直の原理」が機能しにくい社会を、上から統治するのは不可能です。

性道徳の低下と無関係ではないのが、カラカラ帝が212年に出した「アントニヌス勅法」です。同法で全属州民にまでローマ市民権が拡大されたことにより、ローマ市民権は希少性を失い、市民としての義務感や選良としてのエリート(選良)意識も減退していきます。ローマ帝国崩壊の内的要因は家族制度の崩壊、そして外的要因はゲルマン人が侵入してきたことです。傭兵などの職を求めて帝国内に平和に移住してきたゲルマン人が大規模に移住を開始します。375年にドナウ川を渡ったゲルマン人の西ゴート族が帝国に侵入したちょうど20年後、テオドシウス帝の死後の395年、ローマ帝国は東西に分裂してしまいます。

感想

金太郎飴理論は面白かった。歴史に興味がある人が読むべき本かな。もしくは世界史苦手な受験生向けです。とっかかりとして読む本。

関連まとめ

本のまとめカテゴリー


コメントを書く