「不思議の国のアリス」と双璧を成す、「ロリータ文化」や「ロリコン」という言葉の原点ともなった作品 ロリータ

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ロリータ (新潮文庫)

時代設定・舞台・メインキャラ 

 1940年代のアメリカ。
 【ハンバート】       40代イケメン中年
 【ドロレス(ロリータ)】  12~15歳

あらすじ

 語り手ハンバートと、その彼の偏愛対象であり本作のヒロインでもある典型的な小悪魔少女ロリータことドロレスが繰り広げる愛と狂気と裏切りの衝撃的ストーリー。

書評

 あまりにも有名なタイトルと作品であり、かなり誤解もあるかと思われる。自分も読む前はかなりキワモノ的な話だと思っていた。しかし、読了後、それはまったくの偏見であらゆる読み方も可能な万華鏡のごとき作品であるとしみじみ思った。
 あとがきにこの作品の様々な読み方が挙げられているが、その中でも自分は特に「ロード・ノヴェル」と「探偵(犯罪)小説」として興味深く読むことができた。
 道ならぬ関係のハンバートとロリータの2年にわたる逃避行。モーテルからモーテルへと渡り歩く2人の絶望的な将来がなんとも悲しい。そして縦横無尽に張り巡らされた終盤に向けてのハンバートの殺人をほのめかす伏線。自分からロリータを奪い去った人物を推理し、とうとう捜し出して目的を遂げる過程が何ともハラハラさせられる。

 この作品一読だけで理解するのは到底無理。あとがきと注釈が無ければ内容を理解することは不可能(あくまで自分の場合)。 それほど他著名作品からの引用やメタファー、作者自身のアナグラムを多用しており、知識の無い自分は自力で読み解くのが難しかった。けれど、その意味を知れば知るほどこの作品の奥深さが理解でき、静かな感動を得られること必至。ナボコフの才能が存分に堪能できる1作だと思った。

感想

ナボコフも自分の生んだ作品がまさか極東の地日本でこ~んなに曲解されたサブカルになっているとは夢にも思ってないよね~。

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