ファシリテーションとは?ファシリテーションスキルを身につけるヒント

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ザ・ファシリテーター

ファシリテーションとは単なる会議のやり方にとどまらない。知のグループウェアだ。

本書は小説形式で書かれており、マーケティング部門のリーダーだった主人公が、畑違いの開発センター長に抜擢され、専門知識も年齢も自分を上回るメンバーたちを相手にファシリテーションスキルを駆使して、組織を改善していくという物語。続編もあり、また、同著者によるファシリテーションスキルを体系的にまとめたテキストもある。

ファシリテーションとは

  • 人と人とのインタラクション(相互作用)を活発にし、創造的なアウトプットを引き出すもの

 →人と人とのインタラクションを活性化させるには、人間関係につきまとうさまざまなマイナスの感情、不必要な遠慮や配慮を排除し、積極的なプラスの感情を横溢させることが必要である。

  • 『促進する』とか『容易にする』といった意味の英語。それ自体は反応しないが、化学反応を促進する重要な助剤
  • 『論理を構造化』して『可視化』して共有する。可視化することで思考プロセスを個人の頭の外に出す。思考プロセスを外部化すれば、グループで知恵を合わせて考えることができる、知のグループウェアなのだ。
  • 「会議のやり方」というレベルのものではない。人を触発して、クリエーティブなアイディアを生む。動機づけ、行動を変えるものなのだ。

ファシリテーションを学ぶ事によって

ファシリテーションを学ぶことで、自らの変化を感じる人は多い。

  • 人の言うことにしっかりと耳を傾ける姿勢
  • 物事を事実ベースで分析的に捉える視点
  • 多面的な観察力
  • バランスのとれた思考力
  • 情緒的な安定
  • 説得力
  • エネルギッシュな行動力等々

役に立つ質問

  • 全体を意識させる質問

 →自分の役割だけでなく、それがシステム全体で、どういう役割を果たしているかを考えさせる
例えば、目標を頭に、それを達成するためのツリーをつくってみる。逆に、自分たちが目標だと思っていることは、何かの手段ではないかとツリーを遡って描いてみる。

  • 分散(多様性)を意識させる質問
  • 自分たちがコントロールできるものとそうでないものを意識させる質問
  • 時間軸を意識させる
  • 基準を意識させる

ダメ会議の例とその解決法

  • 過去の話を繰り返すだけ
  • 自分たちがコントロールできない他の部署などのせいにする

→二分割法
→(実施例)議論が行き詰りそうになると、立って前に出て行く。それでホワイトボードの真ん中に縦線を引くと、例えば、左側に賛成意見、右側に反対意見を並べていって、賛否を整理したうえで、自分の意見を言うんです。それが、すっごく説得力がある。
→(実施例)縦に線を一本引くと、左側に『コントローラブル』、右側に『アンコントローラブル』と書いて、皆の言うことを、黙々と左右に整理していったんです。すると、だんだん悪口がなくなって、それで、先輩が『自分たちがコントロールできる左側の課題に集中しよう』と言われたんです。それから議論が急に建設的になって。すごく印象的でした

  • アクションを決めない
→4W1H
  • 全体最適に逆行する部分最適の主張を繰り返す
→ロジック・ツリーを描きながら議論すると効果がある
  • 堂々巡りの議論
→論点を円状に描き出して、まず堂々巡りの構造を可視化するようにしている。そうやって堂々巡りの議論をいくら続けても時間の無駄だということをはっきりさせ、皆の意識をそこからの脱出方法に集中させる。

感想

小説形式をとっているため、種々あるファシリテーションスキルをどんな場面でどんなふうに使うのが有効なのか、コンテクストとともに説明されるため、非常にわかりやすい。本書の続編や、テキストも是非読んでみたいと思う。

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