震災後の日本人が抱える閉塞感の正体は何か?脱洗脳で知られる脳機能学者苫米地氏が語る日本論

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「日本」を捨てよ (PHP新書)

第一章 日本人はなぜ立ち上がらないのか

アラブ地域での民主化運動、アメリカ、ヨーロッパ、アジアでの反格差運動など世界では権力者に不満があれば市民は立ち上がりデモや暴動を行うのが一般的。

一方の日本では、東日本大震災の際にも暴動や略奪は起こらなかった。

一見するとモラルの高さを象徴しているように見える。
しかし、被災地のショッピングモールの近くでおなかをすかせながら救援物資を待つ人々というバカげた事態もあった。
有事の際には法的に許されている行為にもかかわらずである。

日本人は権力者に飼いならされているだけなのでは?日本人は奴隷?

日本人は儒教の影響を受けている。
日本にわたってきた仏教は、中国で儒教化されたもの。

儒教の教えは君子というエリートが支配することを理想とする洗脳。

さらに日本は、村八分に象徴される相互監視社会。

日本はパノプティコン社会

ミシェル・フーコーのパノプティコンとは、円形の建物に放射状に独房があるような刑務所で、監視塔に看守がいてもいなくても囚人は監視されているかもしれないと意識してしまう構造。

日本はキリスト教などの一神教のような人間関係を超越した視点が持てず、物事の視野(著者の言葉では抽象度)が高くないことも問題。

第二章 日本人はなぜ幸福を感じられないのか。

日本経済は実は先進国で相対的に好調

GDPランキングはそのまま国の経済力を表しているのではない。

日本の裁判では、被告人の性格や年齢、経歴などで刑罰を軽くできる情状酌量が刑法で明文化されている。これは違憲といってもいい。

民主主義はディベートがしっかりしている場合のみ機能する。

競技ディベートでは、コイントスで肯定派否定派を分けることやレフェリーが勝敗を判断するなど、「議論を人と切り離す」ことが基本。

儒教思想は、上下関係や分際を重視するため近代民主主義社会のフェアネス(公正)と対立する

アメリカ社会は、えげつないけどフェア。

貧しい生まれでも、高い学歴や社会での経験次第で、権力側に入ったり、権力と戦うジャーナリストになれる。

キリスト教では、人間の論理と神の論理が分かれている。神の前ではみんな等しく罪人。

第三章 日本という枠組みを疑え

それでも、日本人は日本を出ようとしない。著者は英語教育にも携わっているが、あまり積極的に英語を勉強しようという動きはない。

日本人だけでなく、人間の脳にはスコトーマ(心理的盲点)があり、見たいものしか認識しない。

国家や国民は、近代になって人工的に作られた概念。教育や愛国心もそれに伴うもの。

戦後、GHQはWGIP(戦争罪悪感情動プログラム)という情報操作を行った。著名な心理学者も関与。

現在でも、アメリカによって日本人の愛国心はボリュームコントロールされている。
(例えば、アメリカの敵国が増えると日本の自衛隊に手伝わせたいので愛国心があれば有利)

スポーツの愛国は、ビジネスのマーケティングによるもの、ネット右翼はメンタルヘルスの問題。

日本という枠組みにこだわるのは幼稚ではないか?

第4章 正しい日本の愛し方

著者の意見では、道州制をさらに進化させた、土地に限定されない政府選択制。

アメリカやEUから見て、国民が政府を選べないのは独裁国家のようなイメージ。

国境を越えた人生設計。

日本を心配するほどに皮肉にも日本しか見えなくなる。日本から一度出てみる。

日本という国の枠組みより、さらに高い視点での愛国心。あらゆる国を愛する愛国心。

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