日本の組織のこれからを教えてくれる本「日本型「成果主義」の可能性」

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日本型「成果主義」の可能性

内側から見た〜に続く、城氏の日本型成果主義に対する考察。
前回と比べ、多少毒説は抑え気味。

■年功序列型の組織では「いかにポストを増やすか」が最大の懸案事項。そのため、「いかに仕事を増やすか」というのが経営方針。
■年功序列型の最大の特徴は「差をつけない」という点。ピラミッド型の階層組織を維持するためには、組織自体を「ねずみ講式」に拡大していかなければならない。
■従来の「いかに組織を大きくするか」から「いかに組織を削るか」へ転換せざるをえなくなってしまった。
■以前は優秀なパフォーマーには、ゆくゆくは「ポスト」という形でしっかりと報酬が与えられていた。しかし現在は必ずしも配分されない。そこで、ポスト配分という出世払い方式ではなく、成果に応じて一時金を払うシステムが必要になった。成果主義の元は、モチベーションと競争意識を煽ろうというわけではない。
■目標管理制度の特徴は「上から下への目標のブレイクダウン」
■目標管理制度が機能するには?目標が数値目標化できる?目標のハードルが同じ高さ?常に目標が現状にマッチしている?評価の際、達成度だけで絶対評価が可能。が必要。どれ一つ欠けてもいけない。
■チームでプロジェクトを組んで仕事をする営業スタイルでは、売上目標を数値目標として、各自の目標に落とし込むことは不可能に近い。そんな状況で数値化を推し進めると、「部の数値目標に直結しやすい花形業務を担当する人間」と「縁の下の力持ち的人間」という二極化が進んでしまう。
■成果主義が機能しない理由の?目標管理制度自体が抱えるシステム上の問題?「年功序列型的管理職」の存在。?「年功序列型組織」の構造的問題
■従来の評価制度は、「いいからやれ」的なスタンス。新制度では「コミュニケーション」が重要なキーワード。
■社内ポストを増やす方法は?組織分割?ポスト新設
■数百万円のボーナスをもらって喜ぶ人間がいる反面、数分の一しか支給されない人間が、その何倍もの人数も同じ職場に存在するという事実。これはもう人事制度ではなく、勝者総取りの世界。同僚というよりは過酷なレースを戦う競争相手であり、チームワークなど残る余地はないだろう
■あくまでもチームとしての目標に、数字以外の要素も含めどれだけ貢献したのか―これをアナログで評価することが重要
■数値目標とは本来、経営判断的要素であり、経営戦略なのだ。達成できたかどうかが厳しく問われるのは、言っての権限を握るポストの人間に限るべきで、そうでない一般の社員は「あくまで組織への貢献度」を中心に判断すべき。
■勤務地を含めた従業員へのキャリアへの要望を、反映される仕組みを設けるのがフェア
■企業内大学
■いまの給料をもらい続けたいのであれば、「成果主義」だの「目標管理」だの、下に対して一切要求しないことだ。
■役職者というのは、権限のない一般従業員の生活給の部分にまで手をつけてはいけない
■年功序列の場合、報酬は「ポスト」。成果主義の場合、報酬はタイムリーに「キャッシュ」
■管理職と専門職のキャリアパスを二つに分ける
■目標管理制度は、目標が「短期で成果が目に見えるもの」に偏っている
■職種によっては、たくさんの無駄な行動の結果はじめて得られる成果がある。それは決して数字や目標シートには書き出せないものだ。
「職人気質」というものを、組織の中で受け継いでいけるシステムは、成果主義にはほとんどない
■「目に見えない組織への貢献」をすべて切り捨てることは、組織のパフォーマンスを低下させるだけでなく、社員の愛社精神をも失わせてしまうことになりかねない
■賃下げ目的の成果主義導入対象が、弱い立場の一般従業員や若手世代だけに集中した場合、彼ら実動社員の納得は絶対に得られない。成果主義を導入するのなら、会社の財務状況から社長の給与まで、一定の情報は社員に公開すべきだ。
■目標管理制度は「十分な裁量を持ったポストにある人間向き」の評価制度
■うつ病に代表されるメンタルトラブルの発症者は、従来幅広い年代に散っていた。それが成果主義の普及とともに、明らかに40歳以下に集中し始めた。理由は「勝ち負けの選別」にある
■女性派遣社員が多い理由はコスト削減
■目標管理制度について、日本で薄く、アメリカで顕著な特徴は?目標設定時の面談より、評価時の面談が中心=交渉?数値目標にこだわらない
■社内における人材の流動化が重要。実際は人事が高いハードルを設けているケースが多い。いったん歯医者となってしまった社員に、再挑戦の機会と意欲を提供していくこと。そして社員のモチベーションを高めること。これが人事部のやるべき目標。

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