ソーシャルグラフの基礎知識の書評

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ソーシャルグラフの基礎知識―繋がりが生み出す新たな価値

ソーシャルグラフの用途と、背景となっている理論をバランス良く説明しており、参考になる。

第1章 ソーシャルグラフとは何か

当初は「ユーザー生成コンテンツ」(UGC)や「消費者生成メディア」(CGM)と呼ばれていたものが2006年ごろから「ソーシャルメディア」と呼ばれるようになった経緯を説明し、「ソーシャルメディア」を「ソーシャルグラフを扱うシステムの総称」と定義している。

ソーシャルメディア上での繋がり関係は「コミュニティ」と総称されているが明確な定義があるわけではない旨述べ、ある社会学の文献で①共同性、②地域性、③繋がり性が要件とされているのを例示したり、ゲマインシャフト、ゲゼルシャフトなどの用語を例示したりして説明を試みている。

ネットワーク上に構築されるソーシャルメディアの繋がりの性質についても説明されている。
マーケティングで人の分類に使われる「デモグラフィック変数」と「サイコグラフィック変数」の概念を用いて、Facebookは前者、Twitterは後者の色合いが強いメディアだと述べる。

ソーシャルグラフの清書法(表現形式)としては、「木構造図」「ラインゴールド・ティフフォード木構造」などが図解で例示されている。

第2章 ソーシャルグラフの機能

Facebookが他の利用者に課しているソーシャルグラフの利用条件、制約について分かりやすくまとめられているので、調べる前に読んでおくと手間が省ける。

ソーシャルグラフの基礎となっているグラフ理論上の用語、統計量、ネットワーク中心の定義などが分かりやすくまとめられ、ソーシャルグラフの場合にはどういう傾向になりがちか(弱い紐帯の強さ、スモールワールド性など)を解説しているので、グラフ理論の本を読み返して考える手間が省ける。

第3章 ソーシャルグラフはどう作られるか

ソーシャルグラフにおいては、繋がりだけでなく、繋がり発生の根拠となっていることが多い「ソーシャルプロフィール」(ノードである人自体がもつ「デモグラフィック変数」と「サイコグラフィック変数」で構成)が相当に重要であることが解説される。

第4章 ソーシャルグラフはどう使われるのか

ソーシャルグラフを利用する応用システムとして、レコメンダ(ターゲティング広告で使われる)、デジタルセルフ分析(ライフログの一種)などが紹介されている。

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