大学生に向けた「宮台教授の就活原論」の書評・感想

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宮台教授の就活原論

就職活動をするに当たっての心構えとして、著者が2年間就職活動を支援した中で見えてきたものを大学生に向けて語った一冊である。

第1章「なによりも”適応力”が求められている」

そもそも「就職活動」は何のためにあるのか、そして採用をする会社は何を求めているのだろうか。一言にいえば「社風にあった人格」だが、学生側からはあまり「ピン」とこない。しかし「その会社に適応する能力」があると「企業研究」は必要とはいえど、ある程度理解はできる。
「企業研究」がいかに大切か、というのがよくわかる。

第2章「仕事は自己実現の最良の方法ではない」

「自己実現」は簡単にいうと、仕事など様々な手段を通じて自分の夢を叶えることを指す。
しかし仕事だけでは自己実現をすることができない。社会そのものが絶えず変化するのと同時に企業も変化を生じる。いくら自己実現をしたとしても、明日できなくなることさえあるのだ。

第3章「自己実現より”ホームベース”を作れ」

自己実現が無理だとしたら「仕事」に何を求めればよいのか、という疑問が沸いてしまう。
著者は「ホームベースを作ること」にあるのだという。
精神的な話となるが、精神面で落ち着ける場所、もしくは仕事を指しているが、大概は家庭や地域のことを指すことが多い。

第4章「自分にぴったりの仕事なんてない」

「自分に適職はあるのか」
就職活動のときに大学生は何度もそれを問いつめ、適職診断を行ったことは一度や二度はあるだろう。
その適職診断は結局「幻想」にすぎない。適職かどうかは仕事をしなければわからないことであり、ましてやそれすらも「ない」。

第5章「CMと就職情報サイトに踊らされない仕事選び」

私が就活生だった時代もそうであるが、就職情報サイトは数多くあり、10~20ものサイトに登録を行い、就職活動を謳歌している大学生もいる(かく言う私もその一人だったが)。
ではどのように仕事を選ぶべきか、それは「社会的に正しい」企業を選ぶ、もしくは中小企業を選ぶことを提示している。

第6章「就職できる人間になる”脱ヘタレ”の心得」

就職活動において内定をとりまくる学生とそうではない学生の違いは何なのか。著者が両学生をみてきた中で「実績があるか無いか」の違いだという。「実績」は学生生活の中での活動をする、たとえば自治会の会長として何の改革をしたのか、あるいは仲間たちとイベントを企画し、成功させたというのもある。
それだけではなく、本章では著者が出会いを震撼・感染させた「スゴい人」も紹介している。自分としては後者のインパクトが強く、自分も逢ってみたい気持ちになってしまう。

第7章「社会がヘタレを生んでいる」

社会そのものが「ヘタレ」を生み出している。簡単に言えば部活動やサークル、研究会活動における「グループワーク」を行う力が欠如していることが大きな要因とされているという。
その「グループワーク」ができない人間が増えている要因として、「部活動」や「サークル活動」に参加しない、もしくは集団活動の重要性を教えない教育にも問題があると指摘している。

感想

そもそも就活している皆さんは「何のために就活をしているのか」を見直す必要がある。就活が始まった時期であり、「もう遅い」というイメージがあるのだが、むしろこの時期だからでこそこれから就活を始める方々、来年・再来年と就職活動を控えている人に対しては「読むべき」一冊である。「就活」そのものの考えを見直し、学生生活そのものを見直す大きなきっかけとなる。

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