起業家が知っておきたいお金のこと「起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと」

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起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと

はじめに

ネットイヤーのCFO、その後ベンチャーの役員・監査役を複数社務めている磯崎さんの本。

①ベンチャーをやるにはイメージが大切
ベンチャーはルールを知っているだけでは成功し得ない。将棋ではルールを知っても序盤から終盤までのイメージを持たねば前に話は進まない。また状況に応じてフレキシブルな対応が必要。

②不況時は起業のチャンス
不況時はライバルが少ない。また資金のいらない起業がインターネットの整備により増えている。ただし資金調達は事業スピード、先行投資のために必要である。

このようにむすび、起業の情報は不足しており。起業したい人なら起業の情報を自分で見つけるべきと思ったが、整備されていかない事実から本書を書いた。

ベンチャーキャピタリストの自分から見ても非常に参考になる。「経営は数字では出来ません。ただし経営の結果は必ず数字になる。」この言葉がとても頭に残った。

本書の内容

■1章ベンチャーファイナンスの全体像
・カネだけでなくデキる人(起業家・ベンチャーキャピタリスト・その他)が流れ込まないと良い生態系が出来ない。
・ベンチャーが株式で調達すべき理由
借入:キャッシュフローが安定していない中で、金利の支払い遅延により期限の利益喪失のトリガーを引き、全額返済を求められるケースあり。
投資:3-5倍のリターンを求めるが、金利も払う必要が無ければ返済をする必要も無い。
・企業がバイアウトをする理由
①時間を買う②イノベーションのジレンマを乗り越えるプロダクトを得る③ベンチャーの不足するリソースを埋めることで良いディールをする
※ただしバイアウトは米に比べ圧倒的に市場が小さい
・ベンチャーには法務・税務など専門家のサポートがもっと必要だ。

■2章 会社の始め方
・創業期のエンジェルを入れるときはシェアに注意。その後の資本政策で苦労するケースがある。
・株主は事情により買戻を依頼しても売らなければならない義務はない点に注意する。
・最初が重要。最初の仕組みで失敗すると戻れない

■3章 事業計画の作り方
・ベンチャーに必要なものは状況に合わせて臨機応変に対応出来ること
・そのためにはイケてるソーシャルグラフ(人脈)の中に入り込むことが必要
・会社のこと、人のことを推薦してくれる第三者が重要
・実際に経営する上では数字に落とすことが大事
・事業計画のテンプレート
会社概要:会社基礎情報、経営陣、組織、事業概要、顧客、その他
外部環境:マーケット概要、市場の規模、市場の構造
数値計画:事業戦略、販売計画、人員計画、損益計画
資金調達の概要:EXIT、企業価値の根拠、資金調達のスキーム、株主構成
・経営は数字では出来ません。ただし経営の結果は必ず数字になる。

■4章 企業価値とは何か
・企業価値の算出方法:純資産法、類似企業比準法、DCF法
類似企業比準法の注意点;競合のあるベンチャーはどうか、同業の数値に比例するものか、類似企業の数値が取得可能か(特に上場企業でない場合)
・投資家はEXITから逆算する

■5章 ストック・オプションを活用する
・従業員のインセンティブとして
・VCファイナンスの前後で行使価格は異なるが1000億円の時価総額に将来なるビジネスであればまったく問題無い範囲となる。
・発行済株式の10%以内が通例
・税制適格ストック・オプションか否か(税制適格なら税率10%、通常なら40%)
・日本の株式には譲渡制限が付いており、クローズドである。米では在籍期間に対して発行される意味合いが強い。
・クローズドである上、通常上場やM&Aなどのタイミングに在籍していないとメリット教授出来ないことが多い。

■6章 資本政策の作り方
・必要となる資本が調達出来るか/上場後も安定した株主構成となるか/創業者や投資家の苦労に報いられるだけのキャピタルゲインとなるか/上場基準は満たしているか が重要となる。
・投資家が50%保有する場合は役員の選任権を持つ点が最も注意すべき。33.3%超を持つときは募集株式の発行、会社法5編の規定される決議(合併、会社分割、株式交換など)、事業譲渡、減資などについて拒否権を持つ点に最も注意すべき。

■第7章 投資契約
・投資を受けるプロセス:NDA→タームシート(結ぶこともある)→デューデリジェンス→投資契約締結→投資実行

■第8章 種類株式のススメ
・ベンチャーファイナンスにおける主な種類株式
 残余財産分配の権利
 会社による取得条項
 種類株主総会での決議
 取締役または監査役の選任権
 

おわりに

ベンチャーにとって一番大切なこと。それは人である。足りないのは資金量では無い。

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本のまとめカテゴリー


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この著に関するまとめの中では、一番詳細にまとまっていて、参考になります。

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