マンションの社会学の書評

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マンションの社会学―住宅地図を活用した社会調査の試み

地域別にマンションの建物と住人の特性を全数調査した大学ゼミの研究活動事例の紹介。
日本の国、地方自治体が持つマンション関連のデータの種類と特徴を列挙、解説しており参考になる。
民間が持つデータについては十分調査されておらず参考にならない。

マンションのデータについては、国勢調査など国家統計では世帯別のデータしかないため建物別の分析ができず、地方自治体は自己の管理物件のデータを自治体単位でバラバラに持つにすぎず、民間統計は全物件、地域を対象としていないという課題がある。
 これでは地域別に全数を網羅的に分析できないことから、本事例ではゼンリン住宅地図(別記情報含む)をベースに、地方自治体の物件データやインタビュー、現地視察も併用しながら、歴代ゼミ生の人力を駆使して、西宮市全域のマンション建物の網羅的なデータベースを作成している。
 地図から人力でデータ編成していく過程で、データ精度上の課題にぶつかって別のデータ等で補正したり、建物名称からマンションの種類(市営、賃貸など)を推定する手法を試行、評価した結果などが説明されており興味深い。
 分析結果については、建物に関するものと、住民に関するものがあり、結論はいささか自明だが、世帯ベースにではなく、建物ベースの全数調査の結果が定量化されている点に価値がある。

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