文章本。ホンモノの文章力の書評

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ホンモノの文章力 ―自分を売り込む技術 (集英社新書)

昨今文章を書く機会というのは増えている。大学の入試だけでなく、会社に提出する報告書だったり、企画書だったり、eメールやホームページをディスプレイに書く際だったり、枚挙に暇はない。そのような文章を書く際に、多くの人は損をしているのではないか。そのように思わせる本だ。この本は「文章とは自己演出だ」という考えのもと現代社会で必要とされる「文章」の書き方を明快に解説している。読むことで文章を組み立てる力や倫理的に考える力を身につける役にたつと思う。以下に本の具体的な内容を書いていきたいと思う。またどうせだから、この本で書いてあるように文章を組み立てていきたいと思う。

 まず第一章のテーマは「文は人なり」に物申す、だ。多くのこれはフランスの学者が書いた文はその人そのものだという言葉が由来なのだが、社会一般ではこの考えはかなり常識と呼べるまでに浸透していると言える。その文章を読むと、書いた人物の思想・信条がにじみででる。性格もでる。息遣いやぬくもりも時には感じることが出来るかもしれない。だからこそ大学入試や入社試験などで文章を書かせる問題を出しているのだ。
 著者はこの常識には二つの問題点があると考えた。第一点は、本当にその文章を読んだだけではその人物はわからないということだ。それは文章であろうと何だろうと、表面的には人物を理解できても、その人の本質を理解するというのはどだい無理な話ということである。また昨今では多くの思想や考え方に触れる方法が身近にありすぎる。ネットを開き偉人の考え方を真似ることも容易にできてしまう。だからこそ文は人なりとは簡単には言えないのではないかと指摘している。
 第二点は、文は人なりと考えて、まるで文章を人生の結果の表れであるようにみなすと、文章を書く楽しみを奪ってしまいかねないという点だ。それはその考えに固執しすぎて本来の文を書く楽しみだったり、醍醐味が薄れてしまうかもしれなということだ。読み手も文章を通してその人を判断しようとする、そしていつしか書き手は文章を自分を示すものだと考え、ありのままの自分を書く事しか出来なくなってしまう。文は人なりは「ありのままに書け」と強要しているとなってしまっては、本来の考えとはかけ離れているものとなってしまう。
 著者の考えは「文は自己演出なり」だ。文章はありのままの自分を示すものではない。人生の結果を示すものでもない。むしろ、自分をどのように見せるかを決めて、「見せたい自分」を演出するのが文章らしい。
 

今回は一章のみの説明しかできないが、本書では次に小論文・レポート・投書の書き方、自己推薦書・志望理由書の書き方、作文・エッセイの書き方、手紙・eメールの書き方を分かりやすく書かれている。書くことで自分を演出し、新しい自分を発見でき、自分の領域が広げることがきっとできるのではないかと思った。

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