日本だけが「言語技術」を持たない?「言葉の力「作家の視点」で国をつくる」

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言葉の力 -   「作家の視点」で国をつくる (中公新書ラクレ)

国難だからこそ「言葉の力」を

・戦後日本では米国、自民党、社会党の"黙契"のもと、国難はないものにされてきた。国難に伴う葛藤もない。
  →日本にはリアルがない。ディズニーランドのような世界。

日本の言語力低下の原因:歴史的時間軸の喪失

・敗戦による神話(古事記など)の否定、歴史観の喪失:日本は全体の中で自分を語るを方法を奪われた。
・時間と空間の座標軸で自分や相手がどこにいるかを捉える、というコミュニケーションの前提を持てない。
  →人は世界を捉える方法を失ってしまったら、小さな差異を求めてオタク化するしかない。

先進国で日本だけが「言語技術」というカテゴリーを持たない

・欧米諸国では部屋の説明を時計回りにするよう、小学校の頃から徹底して教育される。
・ドイツの例:サッカーで自分のプレーを論理的に説明できないと、何も考えないでプレーしていると見なされる。
・フィンランドの例:生徒が他の生徒の主張に「違う」と否定すると、先生に怒られる。相手に質問をして理由や背景を捉えねばならない。
  →言語力とは、情報を正確に理解したうえで、相手の表現の意図や背景を推論し、根拠を挙げて自分の意見を述べ、話し合って与えられた課題を解決できる力。

流行の思想に乗らない

・流行のイデオロギーは、結局、他人の言葉であり、ファッションに似て同じ恰好をしたがる人達のもの。真実は流行語や擬音では決して掴めない。
  →文章では、腐る言葉(「なう」などの流行語)はなるべく使わない。

なぜ本を読むのか

・本イコール他者。→自分と違う存在を理解することがコミュニケーションの基本。
・在庫や引き出しを増やす。→何気ない交話(ファティック)が人や場をつなぐ。

言語技術を身につけるために

・知ったかぶりをしない。
・好奇心を絶やさず、あたりまえに見えることでも、あたりまえと思わない。
  →疑問をもてば、それについて自分に回答しなくてはならない。自分を納得させるだけの根拠が要る。根拠を得れば、他人に説明することもできる。

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