10年後を知るための知的技術がわかる本「未来ビジネスを読む」

4113viewsreading_boxreading_box

このエントリーをはてなブックマークに追加
未来ビジネスを読む (ペーパーバックス)

1890年の知識人が予測した100年後の世界

 19世紀後半、シカゴ世界博覧会で、当時の知識人100人がアメリカの100年後を予想した。

「アメリカ人の平均寿命は150歳まで延びている」

「社会は豊かになり、男女平等の社会が実現できている」

「税金も不要なほど、経済が発展している」

「人類は自由に空を飛ぶようになっている」

「各家庭にはテレフォーテという装置が備わり、居ながらにして世界のどことでも話ができ、世界中の娯楽が楽しめる」

 外れたもの、当たったもの、それ以上を実現してしまった項目もある。著者は、日本は技術の予測はうまいが、未来を科学的に分析することが下手で、それが「失われた10年」で日米の差を広げたとし、日本にも未来学が必要だと提案している。

 この本は米国の未来学の歴史を辿りながら、未来予測の手法、これから有望な未来ビジネスについて論じる。

ウィリス・ハーマンの研究

 ウィリス・ハーマンはノエティックサイエンス研究所というシンクタンクの所長だが、「アメリカ人が願ってもなかなか得られなくなるもの」として5つを挙げた。

1、時間
2、他人から認めてもらうこと
3、賢明な選択に必要な情報
4、影響力
5、地位や環境の安定

これらの欠乏と欲求に国境はなく、普遍的な対策を立てることができるとハーマンは結論している。
 現代のネット社会でもこれら5つは強く求められているものだと感じる。人々がこれらを求め続けるとしたら、どのような変化が起きるのか、どのような対策を立てうるのか、という視点はネットの未来予測にも使える。

未来研究者の共通点

 米国の世界未来学会が選んだ未来研究者ベスト17人を観察したところ、次の3つの共通点が浮かび上がった。こうした共通点を持つ人たちを集めて、科学的手法で未来を予測すべきだというのがこの本の提唱する未来学といえる。

第1条件 科学や技術の最先端の動きに最新の注意を払うこと
第2条件 多くの人のパーセプション(認識)を変えるような出来事を敏感に察知すること
第3条件 まだメジャーになっていないが、インパクトを起こしそうな発想や常識とは違う意見にできるだけ早く注目すること

「未来を予測する最良の方法は、それを発明してしまうことだ」(アラン・ケイ)

究極のフューチャリストは「未来を創る人」である。

関連まとめ

本のまとめカテゴリー


コメントを書く