ハイ・コンセプトとハイ・タッチと重要な6つのセンス

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ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代

「ハイ・コンセプト」、「ハイ・タッチ」

この本の根幹となっている二つの概念、「ハイ・コンセプト」と「ハイ・タッチ」。「ハイ・コンセプト」はパターンやチャンスを見いだす能力、一見バ ラバラな概念を組み合わせて新しい構想や概念を生み出す能力のことを指す。「ハイ・タッチ」は他人と共感する能力、人間関係の機敏を感じ取れる能力、そしてごく日常的な出来事についてもその目的や意義を追求する能力のことを指す。この二つの概念がこれからの新しい時代、「コンセプトの時代」を動かすための 「新しい全体思考」を身につける上で必要な能力である。これらの能力は「右脳主導型思考」に磨きをかけることで身につけることができるという。
そして著者は会計士やプログラマーなど、左脳型ナレッジワーカーに迫る危機として、「豊かさ、アジア、オートメーション」の三つをあげている。これらの危 機は従来の左脳型ナレッジワーカーの仕事の価値を、豊かな市場において相対的に低下させ、より賃金の安いホワイトカラーに取って代わられ、また機械によっ てオートメーション化される。このように「豊かさ、アジア、オートメーション」の時代では「左脳主導型思考」だけでは不十分なのである。「右脳主導型思考」を養うことで、対価の安い海外ナレッジワーカーやコンピュータのはできないような、美的感覚と感情的・精神的欲求を満たせるような仕事を行えるようにしなければならないのだ。

6つのセンス

また著者のダニエル・ピンクはこの他に、重要な”6つのセンス”をあげている。それはデザイン、物語、調和、共感、遊び心、生きがい、の6つである。したに、6つのうちいくつかについて書こうと思う。
「デザイン」が必要となる要因には三つある。1、デザインに関する鑑識眼の広まり 2、他社製品との差別化、新規市場開拓のカギ 3、「世界を変える」と いう究極の目的の為にデザインがより用いられる この三つである。従来の市場では、価格や品質あるいはその組み合わせが重視されていたが、今日の市場では それらは必要条件にすぎず、勝負は斬新さや美しさなのだ。
今や誰もが”事実”に瞬時にアクセスできる。そしてひとつの”事実”の価値が相対的に 低下してしまう。そこで必要になるのが、「事実を「文脈」に取り入れ、「感情的インパクト」を相手に伝える能力」である。それが「物語」というセンスだ。 「感情によって豊かになった文脈」は物を語ることの本質である。この「物語」は金”キュレーション”の意義に近いだろう。ちらばった事実を収集し、新たに文脈を与えて共有する。「事実に文脈を与える」という意味で共通性している。

「展望」と「危険」

最後に著者 はあとがきで「コンセプトの時代」に予測される「展望」と「危険」を述べている。「展望」は「コンセプトの時代」の仕事がより大衆的なものになること。 「危険」は、恐ろしく速いスピードで変化するこの世界で、シフトが遅いか、全くシフトできない人はチャンスを逃したり、苦しむことになる、ということである。

感想

柔らかな発想で一見して関連性がまったくなさそうな事柄を結びつけ、新たなものを生み出す。頭の固い発想では、ピンク氏の言う「ハイコンセ プトの時代」を生き抜くことはできないということになる。ものが豊かにあふれすぎているこの社会で、多くの人々の関心をひくためにはまわりとの差別化は必 須である。しかもその差別化は、人の感情に直接訴えかけるようなものでなければならない。そして、個性を主張しつつ、共感も忘れてはならないということを 学んだ。共感を忘れてしまえば、その個性は単に一人よがりのものになってしまい、人々に認められることはないからだ。個性と共感を融合させるという器用な ことは、頭が固くてできることとは思えない。
この「ハイ・コンセプトの時代」をひとつの大きな可能性として認識しつつ、これからの自分はもっと個性を発揮させていく人間でありたい、と強く感じさせられた一冊だった。ぜひ多くの人に読んでもらいたい。

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