秀吉の交渉人―キリシタン大名小西行長の書評・感想

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秀吉の交渉人―キリシタン大名小西行長 (メディアワークス文庫 な 1-5)

 商家の次男に生まれながら、その父・小西隆佐の財力を欲した豊臣秀吉により大名へと取り立てられ、朝鮮出兵の先鋒として娘を嫁がせた対馬の宗義智と共に平壌まで進み、明との和平交渉を行った。一方で、秀吉が追放令を出した後もキリスト教への信仰を捨てず、高山右近などと違って、残された武家信者の支柱となって戦った。
 加藤清正などの武闘派からは蔑まれながらも、意外な柳腰で粘り強く物事を成し遂げる。積極的には見えないのに、最後まで何も投げ捨てない。そんなキリシタン大名・小西行長の朝鮮出兵から刑死までを描いている。

感想

 作者の他の作品と同様に、この作品にも主人公を陰から支える女性・日向が登場する。彼女は治部少輔に囲われながらも、小西行長に惚れ、彼の苦悩の時にやって来てそれをそっと拭い去っていく。そんな彼女が惚れた男とはどんな生き様だったのかが描かれているわけだ。
 人はどうしても相対的にしか評価できない。誰と比べてどうか、というのが最も伝わりやすいのだろう。ここで対比として描かれるのは、高山右近や加藤清正、石田光成などの武将たちだ。彼らに比べれば目立たないようにも見える、しかし実は面白い。そんな事実を読んで見て欲しい。

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