「人の運命の原理」と「組織盛衰の原則」を解き明かす本「 運命を創る」

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運命を創る (人間学講話)

概要

我々の人生を大きく左右する「運命」。この絶対的な存在を変えることはできるのか。東洋思想・人間学の泰斗と呼ばれる安岡氏が興味深い事例をもとに「人の運命の原理」と「組織盛衰の原則」を解き明かす。

本文より引用

「一日一日の勘定は赤字であっても、一年中の総勘定では余りがある。黒字になる。このように計を立てるのが人生大家のやり方なのです」

「人間の人間たる所以は、愛と同時に『敬』というものにある。『敬』という心によって、初めて進歩向上をするのであります。愛だけでは甘やかされる。だらしなくなるのです」

「その人間の存在性・特殊性ができてくる。その内容が『器量』であります。活きた人生観、活きた事業観、いろいろな人生の問題に、活眼を開いて応用が効くようになる。それが『器量人』であります」

「ものに打ち込んで、ものと一つになると、そこから本当の『叡知』というものと、『直観力』が出てくる」

「多少愚鈍であっても、『誠実である』ということは、必ず社会的生命を得るのです」

内容

 「運命」とは「決められた人生の予定コース」と解釈しがちである。何年何月何日に火事に遭う、来年の正月には親が亡くなる、こうした人生の出来事はすべて運命のなせる業だと考えてしまう。
 しかし、そうした固定的な命は「宿命」であって、決して運命ではないと著者は説く。安岡氏の説く運命とは、「限りなく創造変化し動いてやまざるもの」である。それゆえに、複雑な因果関係をも動かし、新しく運命を創造変化させていく。これが「知命」である。そして、この命を知って自分自身をクリエートしていくのが「立命」である。この立命こそが運命本来の姿なのである。

 ここで説かれている「運命」の解釈は、安岡人間学の根幹ともいえる。日々の学問・修養によっては、いかに自己変革が可能か、あるいは世の中の役に立つことができるか、人間修養の大切さを感じることができる。

感想

 安岡氏は、東洋哲学・人間学研究の第一人者として有名です。中国古典から様々な事例を引き、「人生の原理原則」を解説しています。本著には、安岡氏の講演をもとにした内容が12篇収録されています。人生の永遠のテーマともいうべき「運命」について考える時間を持つことの大切さを説く一冊です。

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