概要
京都大学で20歳前後の学生に教えている「意思決定の授業」
今なぜ若者に意思決定が大事なのか?
■いまこそリベラルアーツを学ぶ
・リベラルアーツ=人間を自由にするための学問
・古代ギリシャで奴隷と非奴隷を分けるのがリベラルアーツ(教養)の役割
・現代社会も、上の世代が作ったシステムにからめとられる奴隷になっている
・今こそ、リベラルアーツを身につけ、自由になるべき
■武器を身につける
・今の若者はゲリラのような存在
・自由と解放を求めて、戦場に立たないといけない
・戦場に立つためには、武器がないと生き残れない
■武器として「意思決定」を身につける
・右肩上がりの時代は、国が全部考えて決めてくれた
・若い世代は、今後も自分で考え、決めなければならない場面が増える
・現時点で最善だと思える「意思決定」を行っていかないといけない
■ディベート=意思決定の具体的な方法
・ディベートの考え方が、意思決定の大いに参考になる
ディベートの4つのルール
①特定の議論について議論する
②賛成側と反対側に分かれる
③話す順番、発言時間(制限時間)が決まっている
④第三者を説得する
※テレビ討論・2ちゃんねる・ツイッターはルールが守られておらず、ダメな議論の典型
ディベート思考
■正解ではなく、「いまの最善策」を導き出す
・複数の視点や違う意見をぶつけ合い、修正し、いまの最善策を出す
■結論の内容以上に「結論にいたる道筋」が重要
・前提や根拠がつくがえることはよくある
・もしも結論が間違っていてもすぐに修正すればいい
・ブレないのが賞賛されるのは、ルールの決まったスポーツくらい
・すぐにルールが変わるビジネスでは戦略もころころ変えないと生き残れない
■議論は「具体的な行動をとるべきか否か」にする
・二者択一は思考が拡散せず、必ず結論が出せる
・大きな問題は2つ、3つの小さな問題に小分けして同時に考える
■メリットとデメリット3条件を考える
・メリットの3条件
①内因性:なんらかの問題がある
②重要性:その問題が深刻である
③解決性:行動によって問題が解決する
・デメリットの3条件
①発生過程:行動をとったときに、新たな問題が発生する過程
②深刻性:問題の深刻性
③固有性:現状ではそんな問題は起きていない
■反論はメリット、デメリット3条件に対して行う
・相手が挙げる3条件に対して、それぞれツッコミを入れることができれば反論になる
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