スポーツの常識を統計と経済学で分析。

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オタクの行動経済学者、スポーツの裏側を読み解く

審判はなるべくゲームに介入しようとしない。

野球でスリーボールノーストライクのときと、ノーボールツーストライクの時では審判がストライクをとる範囲は著しく変わる。

定石から外れたことをする

例えばアメフトではフォースダウンでパントするよりギャンブルしたほうが統計的に良いが、監督やコーチはそれで批判を受けたくないために踏み切らない。
一方身分がある程度保証されている(いわゆる名将)監督はリスクが取りやすく、それがさらに成功に繋がっている。

ディフェンスの重要性

ディフェンスを制するものが勝負を制する。しばしばスポーツにおいて使われる格言であるが、統計的にディフェンスがオフェンスより勝利に大きな影響を及ぼすということは認められない。(バスケ、ホッケー、野球)
では、なぜディフェンスの重要性が強調されるのか?
選手(特に若い選手)にしっかり守備をしてもらうためである。
攻撃は華々しいが、堅実な守備は目立ちにくい。
「勝負を制するのはディフェンスではない。素晴らしいディフェンスか、素晴らしいオフェンスのどちらかは必要だし、両方あるならさらにいい」

2割9分9厘と3割

「打数1000回当たりヒット1本の差」に過ぎないが、2割9分9厘と3割では評価ががらりと変わる。
シーズン最後の打席を2割9分9厘で迎えた選手は決して四球を選ばず、ヒットを狙う。一方、3割の選手は四球を選ぶか、選手交代で3割の状態を保ってシーズンを終える。
「過去四半世紀にわたって打率2割9分9厘でシーズン最後の打席に立った選手は、誰一人として、四球を選んで出塁する道を選んでいないのである」
最終打席の前後で2割9分9厘と3割の選手の数には大きな歪みが生まれる。

ホームグラウンドの有利性

ホームチームが有利になるのは、ビジターチームが自分たちは不利だと思い込んでいること、審判のホームチームびいきの誤審によるところが大きいのかも知れない。

チーム(team)の文字に俺(I)はない

チームプレーに徹しろという格言だが、現実は違う。
「MVPの投票で上位5位に入った選手が一人いると、・・・優勝する可能性は12%、ファイナルに進出する可能性は23%高くなっている」(NBA)

「スーパースター1人と、どちらかというと力の弱い脇役からなるチームのほうが、いい選手を5人そろえたチームより、いい成績を出している」(NBA)

禁止薬物

メジャーリーグにおいてステロイド使用者を出身国別で見ると、後進国出身選手の割合が高い。なぜなら彼らにとって高額な年俸はリスクをとるに十分なインセンティブであるからだ。
一方アメリカ出身の選手はマリファナ使用での違反が多い。

絶好調という幻想

ほとんど抽出期間が短く、データの上でそう見えるだけに過ぎない。
(ここ数日成績が良い。などの表現)

感想

タイトルに出版社の悪意を感じるが、内容はとても面白いものである。
スポーツで当たり前のようになっていることが、統計的見地からすれば的外れである。いかにこの業界が旧態依然としているかが分かる。
一方で変革をしづらくする風土があることも原因であろう。

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