オウム真理教事件の実行犯である林郁夫が自己の生い立ちからオウムへの入信から逮捕までを語った

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オウムと私 (文春文庫)

オウム真理教事件の実行犯が自己の生い立ちからオウムへの入信から逮捕までを語った本。

林郁夫は元心臓外科の医師。オウム真理教事件の実行犯として、現在
無期懲役の刑が確定している受刑者。しかしサリン事件の実行犯でありながら、
ただ一人、死刑判決を受けなかった人物である。

医師の家に生まれて

林郁夫は東京出身。父が医師、母が薬剤師という家庭に生まれる。
六人兄弟の五番目。
転校もあったが「教師や友人に恵まれて、屈託なく育った」。
慶應義塾中等部から慶應義塾高等学校を経て慶應義塾大学医学部に入学。

医師になる決意

「私はこのころまでに、たとえば『膨張する宇宙』などの宇宙論の本に親しみ、自然界の観察や歴史への考察を重ねることから無常観をとらえていて、私なりに〝存在とはなにか〟などと考えていたのです。」
「……自分の力では解決できず、またとらえどころのない問題も含めて、世の中のすべてを包括的にかつ総合的に説明できて解決に導くような法則はないものだろうか」

「これを、これからの“人生のテーマ”にしよう。自分のためにだけではなく生きたい。このように思ったことで、医師という職業を志すことを私自身確信できたのです。」

医師としての苦しみからオウムへの入信

臨床医として、重篤な患者を診察するようになり、人を助けられないことの悩みを抱くようになる。オウムとの出会いはそんな時だった。
「いろいろな知識や理論やカリキュラムは、もう十分です。実際に自分自身変化を感じることのできる修行を与えてください。実践的な修行を求めているのです。私は、心の底から訴えました。」

サリンを撒く直前の林の心情

これは戦いなんだ。だから、仕方がないんだ。麻原は「もう戦いは始まっている」といっていたではないか。戦いだから、人が死ぬのは仕方がないんだ。やらなくては、オウムがつぶされてしまうんだ。国家権力はいい加減なことをでっち上げ、強制捜査をして、オウムをつぶそうとしているんだ。

感想

思っていた以上に心の中を正直に吐露している本だと思いました。
逮捕されたすべての容疑者も、せめて林郁夫のように、何が起きたのかをしっかりと語ってもらいたいものです。

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