資本主義社会における労働の価値を高めるための方法

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僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか? (星海社新書)

著者が「金持ち父さん貧乏父さん」と「資本論」の共通点から導いた資本主義社会における労働の価値を高めるための方法。

労働の価値とは?

・資本論を読みとくと、「使用価値」と「価値」は異なることがわかる。
「使用価値」はそれを使って意味があるかどうかで測られ
「価値」はそれを作るのにどれくらい手間がかかったかで測られる
・資本主義社会では、商品の値段は「価値」で決められる。

・給料の金額は努力量や成果で決められる、というのは幻想
・多くの日本企業では、給料は労働の「価値」であり、必要経費方式
で決まっている(⇔利益分前方式、完全成果報酬方式)
・必要経費とは「明日も同じように働くために必要なお金」
 (マルクス経済学でいう労働の再生産コスト。)

・高給取りの所以は一般的に仕事での責任やプレッシャーが
高いため、体力・精神力を回復するコストが高いため
・途上国の人件費が安いのは物価が安く労働の「価値」が低いため

資本主義における労働とは何か?

・「価値」の概念を踏まえると資本主義社会で剰余価値を生み出せる
のは労働のみ。
・剰余価値には絶対的剰余価値、相対的剰余価値、特別剰余価値があり
企業の競争力は他社より安く作ることができることにより生まれる特別剰余価値。
・特別はやがて平均化する。つまり、イノベーションはコモディティ化する
・コモディティ化の本質は「みんなが使うようになったこと」ではなく「商品の価値が
低下した」こと。
・技術革新によりさまざまなものの価値は全体的に下がっていき労働の「価値」
は低下する宿命。
・熱帯雨林の樹木同様、他人より上を目指し一生懸命樹木を上に伸ばして
も、他の樹木も同じ事をすれば得られる光の総量は変わらない。
=樹木を上に伸ばすエネルギーの無駄。
・囚人のジレンマを踏まえると樹木を上に伸ばすこと=競争は避けられず、
どんなに一生懸命走っても、場所がかわっていない「ラットレース」
(金持ち父さん貧乏父さんの指摘「労働者はラットレースから抜け出せない」)

どうすれば労働の価値を高められるか

・給料は「価値」によって決められる。価値には「その仕事ができるようになる
ために費やした労力も含まれる」
・つまり過去、日々の積み上げも積算される。
・利益の方程式 売上ー費用=利益
 年収・昇進から得られる満足感ー労力などの必要経費=自己内利益
・自己内利益を増やすには?
【満足感を変えずに経費を下げる】
・世間相場よりも自分にとってストレスを感じない仕事を選ぶ
【必要経費を変えずに満足度を上げる】
・積み上げによって土台を作り(労働の価値を高め)、その土台の上でジャンプする
・労働力を消費するのではなく投資する。長期的な資産を作る。
・PLだけではなく、BSも考えて働く
・他の人がなかなか身につけようと思ってもなかんか身につかない資産を作り、
その資産を使って100の仕事のうち80をこなす。
そうすれば20の労力で100の仕事をすることができる。
・資産を作る仕事を今日どれだけやったかを自分自身に毎日問う。

感想

マルクスの資本論と金持ち父さん貧乏父さんから起論し労働の価値の本質は何か、そしてラットレースから抜けるために著者が考え、実践してきた労働の価値を高めるにはどうすればいいかについてこれ以上なくわかりやすく書かれています。
結論としては資産を作る仕事を今日どれだけやったか、を日々考えながら働く、これに尽きるが通読しないとその必要性は十分に伝わならない、そんな本です。
毎日、遅くまで働いて今の生活に疑問を持っている人にはぜひ一読の価値ありかと。

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