自然のテクノロジーを見習う。「自然に学ぶ粋なテクノロジー なぜカタツムリの殻は汚れないのか」

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自然に学ぶ粋なテクノロジー なぜカタツムリの殻は汚れないのか (DOJIN選書22)

我々が様々な環境問題に直面している今,早急な循環型社会の構築がのぞまれている.その一番の見本となるのが『自然』である.本書では,その自然のテクノロジーを見習うと同時に,テクノロジーのあり方,我々のライフスタイル・価値観の変革の必要性が書かれている.それは,『もの』から『こと』への価値観の変革,精神的な豊かさを中心とするライフスタイルへの変革である.また,日本人が持つ独特な自然観にも言及してある.

日本人独特の自然観

・日本人の価値観⇔自然との和合
    日本人:稲作農業=水が必要=森を残す⇒自然と共存
    欧米人:畑作農業=      =森を焼く⇒自然を支配
・日本の厳しい自然環境⇒自然は畏怖するもの.
    日本の神社:玉石,緑は排除.
    欧米の協会:緑の芝生.
・日本人は人の心をものにうつす.
    日本のロボット:人型,親しみ(アトム,ドラえもん)
    欧米のロボット:機械的,無機質
・日本人の高い自然観⇒江戸の粋なテクノロジー
    江戸のからくり→エンターテイメント⇒精神欲をあおるテクノロジー.

ネイチャー・テクノロジー

・シロアリの巣⇒無電源エアコン
・カタツムリの殻⇒汚れない表面(洗剤いらず)
・リ・デザインの考え
    そのまま再現しようとして,大変なエネルギーと資源を使っていては無意味
    テクノロジーに合った方法を.
・ネイチャー・テクノロジーとは,単なる自然模倣ではなく,それを手本としデザインし直されたテクノロジーである.
・それは,『もの』から『こと』への価値観の変革を促し,新しい豊かなライフスタイルを生む.
     エアコンの機能を進化させようという考えではなく,
     室内気候の制御を自然界で探そうという考え(行為の淘汰)

自然観を持ったテクノロジーが必要

・循環型社会の構築
   インプットが小さくなればアウトプットも小さくなる.それでも発生するアウトプットは再利用.
   『物』から『機能』を買う時代へ.
   日本は先進国で初めて自家用車の台数が減少傾向に.
・文明破壊という淘汰を受ける前に,自ら淘汰を起こす.
    非最適化技術の淘汰~エコ,省エネ
    最適化技術の淘汰 ~捨てられない利便性
    行為の淘汰      ~『もの』から『こと』へと
    ライフスタイルの淘汰 ~生きることを楽しむ文化へと
・地下資源文明から生命文明創出へ.

地下資源文明から生命文明へ

・文化と比べて,文明の早過ぎる進歩.
・人類は今までいくつかの危機を,人間の欲望をリバウンドとして回避してきた.
     テクノロジーの発展
     自然との決別
・しかし,今回は我々を押し進めてきたその『欲望』と向き合わなければならない.
・今までとは違う新たなアプローチでこの危機を乗り越える.
・自然の恵みを活かす生命文明.

ネイチャー・テクノロジーを生み出すシステム

「自然を手本とした省エネテクノロジー」
「コミュニケーション,コミュニティを誘発するテクノロジー」
「愛着を起こすテクノロジー」
「簡明なテクノロジー」

鳥の目をもった人材が必要

・求められる鳥瞰的視野
   環境問題は様々な因子が複雑に絡んでいる.
   ひとつの問題を解決しても,別の問題が生まれる.(トレードオフ)
・求められる日本から見た自然観.
   日本人は独特の自然観を持ち,生活も本質的に省エネ.
   それなのに欧米を持ち上げ,自らを過小評価する.
   日本人の自然観を再認識し,日本の文化を見つめ直す.

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