原子番号1の水素から95のアメリシウムまで!まるで写真集な元素図鑑「世界で一番美しい元素図鑑」

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世界で一番美しい元素図鑑

原子番号1の水素から95のアメリシウムまで、純元素とその元素の化合物や応用製品の写真を網羅。さらに撮影が不可能ということで写真はありませんが、ウンウンオクチウムまでの解説もあり。見て楽しむ周期表です。

まるで写真集な元素図鑑

この図鑑では、原子番号1の水素から、原子番号118のウンウンオクチウムまでが紹介されています。しかもそのほとんどすべてに写真がついており、左のページに純元素、右のページにその化合物や使用例といった風に解説がなされています。応用製品の写真が多数載っているので、どういったものにこの元素が使用されているか、などの理解がしやすいです。
例を挙げると、原子番号16の硫黄では、左ページに純元素の黄色い硫黄の塊をどーんと大きく載せ、右ページには黄鉄鉱の塊や、独特の臭いが硫黄化合物によるものとしてタマネギの写真などが掲載されています。この物資もこの元素が使われているのか、と驚くことも多々あり。
ただ写真を並べるだけではなく、レイアウトがまた美しい。まさに世界一といっても過言ではない図鑑です。

基本データ

どの元素の紹介ページにも、それぞれについて知っていなければならないことが説明されています。美しいだけではなく、ちゃんと勉強にも使えるのです。

原子量

原子番号と原子量は違います。それに関する同位体の存在なども詳しく解説されています。

電子配置

電子軌道のどこに電子が入っているのかを示した図もちゃんと掲載。もちろん、それに関わるS軌道やP軌道なども、冒頭のページに詳しく説明してあります。

物質の状態

固相、液相、気相といった元素がどの温度帯で固体、液体、気体の姿をとるのかをあらわしています。
この状態を頭に入れつつ周期表を見ると、全体を通して融点と沸点の位置にはっきりとした傾向があることが伺えます。

原子発光スペクトル

元素ごとの特有の波長(特有の光)のことです。異なる電子軌道間のエネルギーの差に関係して起こります。このスペクトル図もほぼ全ての元素に関して掲載してあります。

表紙

灰色ではなくて、シルバーを使用していてとても高級感のある仕上がり。お値段は高めですがフルカラーを考えれば妥当。

全体として

写真だけではなく、もちろん元素の性質などの説明も丁寧。また、元素の名前の由来となった人物やエピソードなども豊富に書かれていて、読み物としてもとても興味深い一冊です。
アインスタニウムやノーベリウム、コペルニシウムという元素名があることを、どれだけの人が知っているでしょうか。もちろん、これらの元素名はあの有名な人たちに由来しています。元素に自分の名前がつくことは、ノーベル賞受賞の比ではありません。どうして彼らの名前が付けられることとなったのか……その答えはこの一冊の中にあります。

感想

化学が嫌いな人でも楽しんで読める(見ることの出来る)図鑑です。

この本が作られたのが外国ということもあり、写真も外国製のものが多く、日本人には馴染みのうすいものも多々ありましたが、それはそれでなかなかオシャレな写真集といった感じで楽しめます。

「現時点で発見されてはいるが、今このときはおそらく存在していないだろう元素」もある、ということを知ることができ、大変勉強になりました。
自分の名前が元素につけられることは、科学者にとって最高の誉れ。ノーベル賞の比ではないということも、ノーベル賞と新しく発見される元素の数から言えば、当たり前のことなのですが、改めて認識できたことはとても良かったです。
テスト的な勉強と言うよりも、雑学とか「知っておけばためになる程度の話」を多く知りえたことは収穫です。

あとがきっぽいページにある、作者がこしらえた『周期表テーブル』がなかなか素敵。

世界で一番美しい元素図鑑

世界で一番美しい元素図鑑

  • セオドア・グレイ

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