BL小説を好む腐女子という層の特徴

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腐女子化する世界―東池袋のオタク女子たち (中公新書ラクレ)

本書の概要

「ボーイズラブ」(以下BL)小説などを好む腐女子という層の特徴、またその出現に対する社会的な分析を展開している。

メディアに無視されてきた女性たち

▼腐女子たちはメディアに無視されてきた
「女性はオタクになりにくい」という固定観念に基づいている。実際は逆。女性の趣味は男性よりも多ジャンル。

■腐女子が大きなマーケットであるにもかかわらず、目立たない理由
①腐女子たちが巧妙にオタクを隠しているため
団塊ジュニアの腐女子には「オタク隠し」が顕著。
→アニメ・漫画を見ていることに対する対しての抵抗
②一般の人が持つイメージとは異なる
「ピンクハウスを着て小太りな女性」ではなく、若くて可愛い女性が多い。つまり、腐女子は見た目も行動もそれほど一般の女性と差がない。
「現実の男性とつき合えないから漫画やノベルスにのめり込む」という「因果関係」のストーリーは当てはまらない。

腐女子の思考と生態

▼「ポスト団塊世代ジュニア」は「漫画やアニメを楽しむことに抵抗がない」世代であるため、コソコソせずに堂々とオタク活動を行う

▼腐女子の物語の消費の仕方=「物語」の「説明されない部分」を「妄想」すること
→腐女子が好む作品は「妄想」の余地がある作品

腐女子の「妄想」を分析する

▼メディアで話題とならずとも活字を大量に消費する女性の中で売れる本がある。BL小説もその一種。
なぜBL小説の本が売れるのか?
→「男女の物語は感情移入を強制される。それが心地悪いんですよ。ヘンな話、自分の恋愛は現実ですればいい。小説を読むときにまでヒロインに感情移入して恋愛を疑似体験なんてしたくないんですよ」

▼自分不在の妄想
物語に関しては「自分は介在しない」。 
BL小説にセックス描写も多いことに対して、
b-boy編集部 牧「性的なものに罪悪感・恥ずかしさを持たなくて済む。そのため、性的なものも洗練されたものと素直に受け入れることもできる」
これと対照的「レディースコミック」(レディコミ)というジャンル。
小倉千加子「現実に女性が強姦されたいわけではなく、『客体』である自分に『主体』的に快楽を許していくという構図の中で『女性性』を保証するアリバイが作られる」
→簡単に言うと、本当は性欲が強いのに、「男の方が私に欲情するからセックスするの。私はスケベじゃないの」と言い訳しながら自慰をするということ。
=レディコミ世代は性欲の抑圧されていた世代。
対照的に性的に解放されている腐女子世代は、現実でセックスをしようと思えば出来るが、「たまには自分から離れたい」というセックスファンタジーを楽しむために、BL小説を楽しむ。

「女性性の否定」という誤解

▼腐女子が求めるのは、「恋愛小説」であり、障壁がなくなってしまった現状、障害としての「同性愛」をいう装置が使われ始めた
→女性性の否定とは一切関係がない

感想

腐女子について勉強しようと思って読んだ本。腐女子が生まれた世代について、社会全体を俯瞰して描いている。腐女子という切り口を使って、日本社会を紐解いた一冊とも呼べる。

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