東日本大震災において、被災した子ども達が置かれた現在の状況とは

4768viewsbabycocobabycoco

このエントリーをはてなブックマークに追加
3・11被災地子ども白書

東日本大震災において、被災した子ども達が置かれた状況を当事者へのインタビューを通してまとめた一冊。被災地を訪れて、目に見える建築物や街並みではなく、目に見えにくい問題に関心を集めようと試みています。

仮設住宅、借り上げ住宅の状況

被災地以外、あるいは被災者が周りにいない状況だとなかなか伝わってこないのが被災者の暮らし。特に全国にある公務員宿舎や公営住宅の入居状況などを見ると、やはり近隣地域への疎開、移住が多くみられる。また、離れた地域でもかなりの戸数を被災者へ解放していた事実はニュースなどの報道からは見ることはできない。

阪神・淡路大震災とは逆のパターンもある

私自身、阪神・淡路大震災の被災者なのでこの本に書かれている状況は本当によくわかります。と同時に、あの経験や教訓があまり活かされていない現状が残念でなりません。また、明らかに私達の時と違うパターンは、都市部ではない地域も被災したということ。その結果、仮設住宅が都市部に作られ、阪神・淡路大震災とは真逆のことが起こっていることに驚きました。
阪神・淡路大震災では、神戸の都市部(下町)が被災地になり、仮設住宅はへんぴで交通の不便な地域に作られました。今回はその逆でのんびりした郊外が被災地になって都市部に仮設が作られ、子ども達が都会っ子化しているようです。

土地柄の問題

土地柄近所の人と接触した文化がある地域ですが、阪神・淡路大震災より土地に余裕があるためか、持ち家の人が多かったり、家々が密着していることに慣れていないため、仮設住宅入居後にかなり苦労している人が多いみたいです。
例えば、「昼間から遮光カーテンを閉めることは周りに変に思われる」というインタビューがありました。周りと密接している都市部なら昼間から遮光カーテンを閉めることもあります。これはやはりその土地柄が影響しているのでしょうか。

サンプル数が少ない

著者も述べているようにサンプル数は多くありません。その分、統計や調査の数字をできるだけ入れたとのこと。個人的には、少ないサンプル数なので、今後の追跡調査を継続していただければ、今後参考になるのではないかと非常に期待します。

感想

阪神・淡路大震災と今回の東日本大震災の違いを見てみたいと思い、読み始めました。あの経験や教訓がいまだ活かされていないこともありますが、今回明らかに違うこともまとめられていました。
現在、本当に必要なもの。それを理解してこそ、被災者や被災地の本当の意味での支援をできるものだという著者の思いが詰まっていると思います。一方的な支援でなく、本当に支援するのはこういった日常的なことから知るのがいいのかもしれません。

関連まとめ

本のまとめカテゴリー


コメントを書く