「ナニワ金融道」青木雄二が余命3ヶ月を宣告され、最後に残した名言の数々。

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僕が最後に言い残したかったこと

概要

何かが狂っている社会へ向けられた熱いメッセージ。

日本へ

◆資本家が労働者の生み出す価値に対して、正当な報酬を与えない→労働者がモノを買えない→資本家は利潤が得られない→資本主義が機能しない→これが恐慌の本質。

◆予算の配分と利権探しに明け暮れて、国民のことなど全く興味ない議員が大半を占めている。

◆今の日本は明治維新ほどの大変革が起こらねば、救われることはない。しかもそれをやり遂げることができる人物は残念ながら、国会議事堂にはおらん。今も昔も、世の中を変革するのは老人たちではない。

中高年サラリーマンへ

◆いまの日本経済はまったくの混沌状態にある。それは、政府の場当たり的な対策、財務省官僚の無知、無能さ、アメリカの押し付けによって成り立っている。

◆アメリカは完全に物を作ることを忘れとる、というより放棄しとる。

◆酒ばっかり食らってたらあかん、本当にやりたいことを見つけてその下準備をはじめること。全く新しい生活が開けるはずやで。

若者へ

◆サラ金から、金を借りて欲しいものを買うことに何の抵抗もないようであれば、一生金に不自由する生活を送ることになるで。

◆ドストエフスキーの「罪と罰」を是非読んで欲しい。

◆いまの政治をドラマにたとえると、脚本・演出が官僚で、出演が政治家。スポンサーは国民。官僚や政治家が国民全員の税金を食いもんにしている。あんたらも怒らなダメなんやで。

◆これからの日本で必要になってくるのは、社会科学系の優秀な人材。

◆明治維新の際、日本の国を動かしていた人たちに共通するのは、そのおどろくべき若さや。

銭へ

◆貨幣には観念論的な意味しかない。

◆労働力も貨幣形態をとることになる。「人間」の商品化や。

◆お金自身に価値があるのではなく、お金を「真に価値のあるもの」と交換することが大事だということ。

◆ものの本質ではなく、記号化されたものを愛するようになってしまうと、人間疎外につながるんや。

◆金は貯めるために存在するんやないで。時間を有意義に使うために金はあるんやで。

マルクスへ

◆マルクスは生産様式を5つの型に分類。原始共産制、奴隷制、封建制、資本主義、社会主義。

◆高度に発展した資本主義においては、人の意思など全く通じず、資本の回転により物事が動いていく。人間が疎外されてゆく。
→こうした社会の矛盾を絶ち切り、人類の救済を目指すのが共産主義社会である。

◆ソ連や中国の社会主義は、「マルクス社製社会主義」というレッテルを貼られてしまったが、中身は「一党独裁・全体主義」。マルクスの史的唯物論にのっとった社会主義とは生まれ方が違う。

◆資本主義は金が主人公。資本家でさえ主人公ではない。

◆観念論よりも唯物論の方が物の道理をうまく説明できる。

息子へ

◆人間の価値とは、「どれだけ他人を喜ばすことができたか、失意にある人間をどれだけ励ますことができたか」

◆人間が人間である理由の一つは、美しいものに感動する心を持つということです。

感想

 回りくどい説明でなく、短い一文で納得させられてしまう。魂のこもった数々のセンテンスが光る。
 一読すれば誰しもが必ず、ずっしりと心に響くいくつかの言葉に出会うことでしょう。

 マルクスについて述べている第四章も、社会主義はもう終わったんだと決め付けずに、柔軟な心で読むと面白い。ソ連や中国のそれは、マルクスの史的唯物論にのっとった社会主義ではなかったのです。 

 日々感じることだが、現代の消費経済は狂っている。お金を幾ら稼いだとか、幾ら使ったとか、金額の大小に意識がフォーカスされる。だけれど本来は、いかに有意義に使ったかが重要視されるべきだろう。そう、「時間を有意義に使うためにお金はある」。時間とは、生きていることそのものだろう。

 後半は遺書のような内容で、息子と妻への感謝の言葉が綴られている。息子へのメッセージは、人として正しく生きるための教育方針を述べている。深い愛情に満ちたもので心を打たれる。

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