イギリスをはじめとした世界中で今も「喫茶」が愛され続けている背景とイギリス紅茶の起源、中国の喫茶習慣について

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一杯の紅茶の世界史 (文春新書)

イギリス人の喫茶習慣の歴史と現在

―歴史について

・アフタヌーンティーのはじまり…軽い昼食から夜の8時の晩餐までの空腹に耐えられず、午後3時から5時の間に紅茶と焼き菓子やサンドイッチを食べ始めたことに由来。

・18世紀のティーマナー…少しずつティーソーサーに移し、冷ましながら豪快に音を立てていただく。

・モートスプーン…二煎目、三煎目はモートスプーン(のちの茶漉し)で茎や雑物を取り除いたり、ポットの注ぎ口の茶葉を取り除いて注いだりした。

―今も続く著名な紅茶たち

・ラプサンスーチョン…正露丸のような燻煙臭のする、中国武夷山からもたらされた紅茶。香がきつく、合う食べ物はわずかだが、格式ばった時には今も愛飲されている紅茶。

・トワイニング…18世紀、変質した茶葉と上質な茶葉をブレンドする技術を確立。良質な茶葉を提供し続けたことから王室御用達に。会社も現在まで続いている。

・アールグレイ…グレイ伯爵がトワイニングに命じて作らせた着香茶。正山小種茶がお気に入りだったグレイ伯爵が龍眼の香りに似せてベルガモットを着香したもの。
・リプトン…その土地の水に合ったブレンド茶を考案。また、紅茶を安価で買えるようにし、大衆化に成功した。

―紅茶をめぐって
・紅茶有害論…エールやビールの販売量が落ちたため、紅茶が有害であるという説が出された。

・アヘン戦争…イギリスでの紅茶の消費による中国への銀の流出から銀の代わりにアヘンを輸出したことが発端とされる。

・ダージリンとアッサム茶…中国種の茶の木がインド国内で唯一根付いたのがダージリンであったため、中国種の風味のある紅茶となったのがダージリン茶、チャールズ・ブルースがアッサムに自生していた茶の木をアッサム種として栽培に成功させたのがアッサム茶。

・セイロン茶…セイロン島はもともとコーヒーの栽培が盛んであったが、錆病にかかり、壊滅状態となったところへ、茶の木を植え、栽培したことに由来する。

オリエントの茶の歴史と喫茶週間

・中国の少数民族と茶…現在まで緑茶に近い、発酵させていない茶を飲む民族が多い。茶の葉を食べる民族もいる。
・ミャンマーの茶…緑茶もあるが現在では紅茶の喫茶週間が盛ん。ミルクと砂糖をたっぷり入れた深煎りの茶葉のラペイエを好む。

アメリカが発明したもの

・ティーバック…紅茶の見本として錫の代わりに絹の入れ物に一人分の茶葉を入れたところ、効率よく紅茶を淹れることができるとしてレストランなどに広まった。リプトンもこの普及に乗り、ティーバック販売を行った。

・アイスティー…1904年の真夏に開催された万博にて熱い紅茶が不人気だったことから半ばヤケでいれたての紅茶に氷を入れたものを提供し、好評だったことから現在に至る

・レモンティー…レモン農園の農夫が覚めた紅茶にいたずら心でレモンを入れたら爽やかな酸味でとてもおいしかったというところから現在に至るとされる。

感想

紅茶をよく飲まれる方、紅茶がおいしいカフェでのデートが多い方などの紅茶に関連した話題作りにお勧めです。

日本ではあまり出回らないラプサンスーチョンはアールグレイの燻製の香りさえ得意ではない私はまだ飲んだことはないですが、本著に登場する紅茶を飲む際に、こんな背景を持って愛飲され続けているということがわかって飲むとまた違う味わい深さがあると思います。

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