なぜ日本人はとりあえず謝るのか?日本特有の世間という文化

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なぜ日本人はとりあえず謝るのか―「ゆるし」と「はずし」の世間論 (PHP新書)

概要

日本特有の世間という文化にまつわるお話

世間とは何か

■日本には社会は存在しない
 ・欧米にsocietyに当たる社会という言葉は日本には存在しない
 ・individualの翻訳後である個人も日本には見当たらない
 ・個人や社会がないから、法や権利という概念もリアリティがない

■世間から離れていきては生けない
 ・社会の代わりの万葉の時代からある「世間」が日本にはある
 ・日本人は世間から離れて生きていけないと固く信じている

■日本と欧米の違い
 ・日本:個人と内(グループ)の間が曖昧、内と外の間は明確
 ・欧米:個人とグループの間は明確、グループと外の間は曖昧
 ・日本における内(グループ)が世間に当たるもの

■世間による日本人の特徴
 ・日本人は酒を飲んで暴れるのは、世間からいつも過剰なストレスを受けているから
 ・旅の恥はかきすてなのは世間の外なので、恥をかいても気にしなくていい
 ・世間のルールが細かいから、世間の外にある権利や法に興味がない

世間の持つ「ゆるし」と「はずし」

■世間の「ゆるし」と「はずし」
 ・世間には細かいルールがあり、多少外れても従っていれば「ゆるし」を得る
 ・ルールに従わないと、世間から「はずし」を受ける

■家族でみるゆるしとはずし
 ・ルールを守らない子供は家から追い出される
 ・欧米では家の外に出してもらえないがよくある家庭の処罰

■学校でみるゆるしとはずし
 ・誰かが校則を守らないとグループ全体やクラス全体の連帯責任

■会社でみるゆるしとはずし
 ・退職したら一緒に飲み歩いていた同僚から誘われなくなる(会社外=世間にいない人)
 ・権利である有給を使って一ヶ月休暇していた記者が懲戒免職に(最高裁でも敗訴)

世間の持つ主な4つのルール

①贈与・互酬の関係
 ・お中元やお歳暮のようにお返し(同等レベル)がなにより大切
 ・借金や破産は法律上は契約違反程度でも、お返しができない経済状況
 ・世間からはずされるので、お返しができないという理由で自殺者も多い

②身分制
 ・世間では年齢に基づく強固な身分制がある
 ・二人称が多いのは、相手の身分によって変えないといけないから
 ・格差の拡大で身分制が露骨になり、ねたみの意識が肥大化している

③共通の時間意識
 ・共通の時間意識:みんな同じ時間を生きている
 ・個人に差があっても、「みんな同じ」と差があることを認めない
 ・「出る杭が打たれる」のは、同じでない人間は世間からはずされてしまうから

④呪術性
 ・暗黙の了解となっている俗信や迷信のたぐいが多い
 ・年賀状がなくならないのは、このルールを守れないと世間にはずされるから

なぜ日本人はとりあえず謝ってしまうのか?

■謝罪は呪術性によるおまじない
 ・何かあればすぐに謝らないと、相手や世間が誠意がないと許してくれない
 ・欧米では謝ったら、責任を認めたことになるので謝らない
 ・謝罪は「おまじない」のような呪術的な意味合いがある
 ・内心は「悪くない」と思っていても、表面上「真摯な対応」なら内面は問われない

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