過疎地域の戦略的撤退・再編の話。

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撤退の農村計画―過疎地域からはじまる戦略的再編

【過疎集落の現状】

・廃屋放置、耕作放棄地増加による災害懸念、獣害、人工林放置による土砂災害懸念
・生活交通の不便。主役はマイカー、バスには限界(乗り合いタクシーなど新しい試みも)。

【過疎集落の今後】

・田畑の消滅、文化の消滅。ため池、里山など二次自然の消滅。
・人が少しずつ消えていき、消極的な撤退となる。

【現状の対策】

①若者の農村移住には限界がある。
・移住に際しての空き家が見つからない。
→所有者の盆正月利用、仏壇の問題。
・集落ルールが不明で、溶け込みにくい
・学校や小児科・産科の現象

②定年後の農業は難しい
・まとまった資金が必要(大体500万円以上)
・年齢の壁(農業に慣れてきたころに70歳を超えてしまう)
・安全の壁(農機具による事故の多発)

③二地域居住も決め手にはならない
・家賃や移動費用、距離が遠いなどの問題。

【積極的な撤退】

・強制ではなく、話をまとめてもらって納得した上で、集落(地域コミュニティ)ごと移転する。
・コミュニティを守って移転するのは、阪神大震災から得た知恵(中越地震では奏功)。
・移転費用の個人負担の最小化(自治体が土地取得など)、合意形成支援(集落支援員の配置)、NPOなどによる適正な集落跡地の管理、高齢者が生活しやすい住環境整備が必要。
・集落診断士といった職能をつくり、集落を支援する。

感想

良書。集落を守ることが前提で行政施策は実施されるが、その前提を議論したい。
本書にもあるけど、人工林などで人の手が入らなくなると、土砂災害が発生しやすくなって大変(H23和歌山豪雨が好例)

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