邂逅の森の書評・感想

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邂逅の森 (文春文庫)

秋田の貧しい小作農の家に生まれた富治は、生まれた村がマタギによって成り立っていたこともあって、幼い頃から自然とマタギになった。マタギとは、森の中で獣を捕らえて生活をする伝統的な集団である。
雪を分け入り、獣の跡を追い、そして撃ち取るというシンプルながら充足感のある生活に富治は大いに満足していた。次男だったからいつかは家を出なくてはいけないが、ずっとこうしてマタギとして生活していければいい、そんな風に思っていた。
しかし富治は、幼くして村を追われることになる。女が原因だった。
富治の住む一体を治める地主であり、名士でもあった一家の一人娘に手をつけてしまったのだ。文枝という名のその女に入れ込んだ富治だったが、抜き差しならない状況になり、結果村を追われ炭鉱の町へと追いやられることになってしまったのだ。
そこでも才覚を発揮し、順調に技術を学びいっぱしの炭鉱夫となっていったが、親分に頼まれ別の炭鉱へと行くことになり、そこで初めて弟分を持つことになったのだ。
そしてそこで富治は、また銃で獣を撃つ喜びを思い出すことになる。予期せぬ災害をきっかけにして腹を決めた富治は、世

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