だますテクニック!コールドリーディングの実践的側面

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あるニセ占い師の告白 ~偉い奴ほど使っている!人を動かす究極の話術&心理術「ブラック・コールドリーディング」 (FOREST MINI BOOK)

石井裕之氏自身がコールドリーディング本の幻の原点と述べる一冊.ノンフィクションとして読むことも,コールドリーディングの実践的側面を簡潔にまとめた本として読むこともできます.

大成功した詐欺師ジョン・W・カルヴァー

・私は悪しき心に支配された側の人間である
・PCのメモリを持ち帰って私物化していたことがバレて働いていた会社をクビになった
・コーヒーショップで時間をつぶしていたある日「占いなら楽に小銭を稼げるのではないか?」という考えが浮かんだ
・その瞬間からニセ霊能者としての私の人生がはじまった

でまかせの中にほんのひとつまみの真実を混ぜる

◆人を騙すための重要なひとつのポイントは「でまかせの中にほんのひとつまみの真実を混ぜる」ということ
・人はあまり複雑なことを考えるには普段からの頭の訓練が足りないのでものごとを単純化して考えたがる
・占い師の話を聞いていても「この人は正しいことを言う人かそれとも嘘を言う人か?」とゼロか百かで評価しようとする
⇒たったひとつまみの明らかな真実を耳にするだけで「この人は真実を語る人だ」と短絡的に結論づけてしまう

常にビリーバビリティーのバランスを意識する

◆タロットカードよりも手相占いのほうが人を騙しやすい
・ビリーバビリティーというのはどの程度有り得るかという基準
 (=信頼度・現実味・説得力)
・タロットという単なる紙のカードが人間の人生を映し出すのだと言われてもまともに信じようとする人のほうが少ない
・そういう人でも心理テストの結果であれば受容できる
・心理テストなら自分の性格などが現われる科学的根拠が多少はあるように思えるから
⇒「心理テストはタロット占いよりもビリーバビリティーが高い」

◆ビリーバビリティーが低いシステムでズバリ当ててしまうと逆に怖がられてしまう
・自分が答えた心理テストの結果が自分について語るなら理解できるが,自分とはまったく関係のないタロットカードが自分の秘密を暴いてしまうのは恐ろしいことだから
・その恐怖は意識に昇ってくる前にブロックされてしまうので,人は表面的には恐れを表さず「当たっているけど,だからっ?」というような無関心をむしろ示す
⇒あまりに当たりすぎる占いというのはカモを遠ざけてしまうこともある

◆心理テストは科学的根拠がありそうなゆえに科学的な事実を超越したことを説明するのが困難
・身に危険が迫っているとかこの株に投資すると稼げるなどといった未来を予知するようなリーディングは不可能
・性格診断や適職診断のようなお行儀のいいものには向いているだろうが人の欲やズルさや不安や恐怖心を徹底的に揺さぶり大金を剥ぎ取るのには心理テストでは役不足

詐欺のカモがほんとうに求めているものとは?

◆これまでまったく恋愛がうまくいかなかったリザのケース
・「どうしたらいい恋愛相手と出会えるでしょうか?」
・気に入らないことがあると気の済むまで自分の感情を爆発させてきたことが度重なる恋愛の失敗の「本当の原因」であることをリザ自身が誰よりもよくわかっていた
・自分が前世では心を癒すヒーラーで人々を精神的に導く役割を担っていたために現世において感情のアップダウンに敏感に苦しめられているのだいう話は非常にリザを喜ばせる

◆占い師や霊能者に相談にくるような人はおしなべておなじズルさを持っている
・無意識の深いところで求めているのは自分のズルさを正当化してくれる「言い訳」
⇒その言い訳のためなら彼等は「いくらでも」つぎ込んでくる

なぜ人は自分の前世を知りたがるのか?

◆ズルさを正当化してくれるもっとも理想的な言い訳こそが前世
・前世は反証できないので自分にとって都合のいい前世を素朴に信じ込むことができるから
・コールドリーディングの定石でもある「あなたはスピリチュアルな人だ」とか「あなたはとても綺麗なオーラを持っている」などというストックスピールほどカモを満足させるものはない
・自分はスピリチュアルな感性が人よりも敏感なのだと思い上がっていなかったら霊能者のもとに相談に訪れたりはしない

タネ明かし

◆この本は実は石井裕之氏のペンネームによるフィクション
コールドリーディングの研究をはじめたころ石井氏はセラピストをメインの仕事にしていたので,ニセ霊能者のためのテキストなどを出版することには差しさわりがあり,アメリカのニセ占い師の手記という前提でフィクションとして本書は書かれた,数年前に原稿は仕上がっていたが挑発的な内容から出版されることがなかった.

日本でコールドリーディングという言葉が認知されるようになって数年が経ったいまでも,いわゆる霊感商法や振り込め詐欺などの被害に遭われる人が後を絶たなかったので,コールドリーディングという編しのテクニックの本当の恐ろしさを伝えるために,このフィクションに改めて光を当てたということだそうです.

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