嗤う伊右衛門の書評・感想

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嗤う伊右衛門 (角川文庫)

伊藤、と言う名の男がいる。上位の役職であり、力も強く金もあり、なおかつ色狂い、という悪党で、この伊藤という男の謀略のために、多くの人間が泣きを見ている。何人かの登場人物は、その伊藤の悪行をきっかけに顔見知りになり、その縁で、話はさらに先へと進んでいく。
伊藤の部下である民谷又左衛門という男、その娘の名が岩である。岩は美人であり、それが故に婚姻の話も数多あったが、岩は悉くそれを退ける。又左衛門には理由がわからずじまいであったが、何を言ってももう22。当時としては行かず後家と呼ばれる年齢になってしまった。
さらなる不幸が岩を襲う。
突如顔に疱瘡が出来、醜く爛れてしまった。原因は不明で、もはや治ることはない。ひっきりなしであった求婚の話も絶え、苦心の末又左衛門は、知り合いの按摩に相談を持ちかける。按摩は、これまた知り合いの又市という男に話を持ちかける。又市は口が達者なので有名で、つまり、謀って岩に婿を、という相談なのである。
又市は岩と会い、繕う気がないから醜いのだ、と岩を諭し、一方で、あるきっかけで知り合った伊右衛門という侍に婿の打診をした。
岩と伊右衛門は夫婦となった。二人は、お互いの考えをちゃんと伝え合うことも汲むこともできずだったが、二人は間違いなくお互いを愛していた。そこに、伊藤の魔の手が伸びる…

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