ルー=ガルー《忌避すべき狼》(上)の書評・感想

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分冊文庫版 ルー=ガルー《忌避すべき狼》(上) (講談社文庫)

少女が主人公で、探偵小説ではない、そして、
未来の話。
正確な年号は不明だが、20世紀終わり生まれの人間が30~40歳なんだから、2050年を越えていることはない。割と近い未来を舞台としている。
それでも世界はガラリと変わっている。とりわけ登場人物の半分ぐらいを占める少女達を取り巻く状況は様変わりしている。
学校という制度がなくなり、教育という概念が無くなり、未成年は全て児童と呼ばれ、自宅で通信端末を利用し勉強をし、外にはほとんどでない。コミュニティセンターというものが作られ、物理的接触の少なくなった児童達にコミュニケーションの場として、週一回コミュニケーション指導の講座が開かれる。
児童に限らず人は皆端末と呼ばれるものを持ち歩き、それは通信によって常にどこかと接続している。時間や位置の管理はもちろん、人との通信やなにやら、とにかく生活のほとんどが端末があれば出来てしまう。
IDカードのようなものを所有し、買い物や入館などあらゆる場面で使われる。それがなくてはトイレにすら行くことができない。公共の場での会話や映像は全て記録され、一定期間保管される。メディカルチェックなども頻繁に行われる。
そうした、完全に端末によって管理されている世界における物語。

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