口コミを広げるために必要な「ティッピング・ポイント」を作り出す3原則

2964viewstakiguchi0923takiguchi0923

このエントリーをはてなブックマークに追加
ティッピング・ポイント―いかにして「小さな変化」が「大きな変化」を生み出すか

はじめに

これまでも、バズマーケティングや口コミを先導する人物像は
多く語られているものを本を読みましたが、
本書は主張の裏付けとなる膨大な実験をベースに、
納得できるフレームワークを多く提示してくれます。

本書の内容は社会学的であり、心理学的であり、マーケティング的であり、
豊富な実例と共に、いかにして大きな変化を生みだすかがか語られます。
個人間の感情の伝達やコミュニケーションのレベルから、
世界を変えるような変化をもたらすレベルまで、
得られる知識は多く、読む人を限定しない良書です。

2000年に書かれた著者の処女作ですが、
強力な伝播力を持った既存メディアが崩壊し、
個人がメディアとしての力を持った現在、
この本を読む価値は大きいと思います。

ポイント

題名の「ティッピング・ポイント」のティップ(tip)とは傾く、転覆するという意味で、
「ティッピング・ポイント」は、あるアイディアや流行もしくは社会的行動が、
敷居を越えて一気に流れ出し、野火のように劇的に広がる瞬間のことと定義されています。

まず、梅毒の爆発的感染例から、伝染病が広がる原因は一通りでなく、
「病原体を運ぶ人々」「病原菌そのもの」「病原菌が作用する環境」の関数であるとします。

この変化の要因を言い換え、社会的伝染病をを起こす3原則は以下とされます。
①少数者の法則
②粘りの要素
③背景の力

①少数者の法則

口コミを伝染は、
「コネクター(媒介者)」「メイヴン(通人)」「セールスマン」の
3タイプの少数の人間がそれぞれの役割を担っている。

◆コネクター
コネクターとは、知り合いが多く、多種多様な世界を融通無碍に行き来し、
世界をつなぎ合わせる能力をもつ、人脈の専門家。
口コミ伝染の仕掛け人。
その能力は、もともとそなわっている要素と、好奇心や自信、
社交性やエネルギーなどの複合的要素の関数である。

ここではコネクターの存在を「関係の六段階分離」から明らかにしている。
人間関係は円環ではなく、ピラミッド状となっており、
ごく少数の人がわずかな段階でその他すべての人とつながっていることを意味し、
残る人々は特別な少数者(コネクター)を通じて世界とつながっていることが
実験によって明らかにされている。

◆メイヴン
コネクターに情報を提供する情報の専門家、データバンク。
受け身でなく、どうすればよい買い物ができるかわかったら、それを他人に教えたがる。
ただ、知識をため込むのではなく、口コミによる伝染を始動させるための
知識と社交的技術が備わっている。
教え、助けるが、無理強いはしない、説得するタイプではない。

◆セールスマン
伝染が口火をきるために、多くの人々が説得されて行動を起こすきっかけとなる人物。
説得する技術を持つ。
★この章の説得における特徴と、感情を伝達させるメカニズムは、
個人間や、プレゼンの時になど役に立ちそう。

②粘りの要素

感染では、メッセンジャーが重要な役割を果たすが、
情報の内容も重要であり、かつそれは「粘り」の性質が重要となる。

それは、人に強い印象を与えるためのアイディアの内容そのものが本質的に変わっているわけではなく、
余白の部分で提示方法にちょっとした工夫をくわえることがメッセージ伝播の要因となる。

ここではコロンビアレコードの広告をめぐって
マッキャンと勝負したワンダーマンの「金の箱」の例がとてもわかりやすい。

③背景の力

感染は、それが起こる時と
場所の条件と状態に敏感に反応する。

ここでは「割れた窓理論」から、ある特定の行動を誘発する刺激は、
ある特定の人物から発せられるのではなく、
ある環境の特定条件からやってくるとしている。

これは、心理学的な観点から、人間の内面状態は必ずしも意識していない形で、
外部の環境により、決定されているということである。

以上3点の原則をもとに、本書では多くの事例が取り上げられています。
それらの事例から得られる教訓として挙げられているのが下記である。
①限られた資源を、口コミ伝染を担う少数者へ集中させる。
②世界は直感と一致しない

関連まとめ

本のまとめカテゴリー


コメントを書く