なぜIT中毒が会社で進んでしまったのか? 企業の時間効率を上げるIT中毒の対処法

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「IT断食」のすすめ (日経プレミアシリーズ)

なぜ「IT断食」をすすめるのか

▼ あなたは「IT中毒」に冒されているかもしれない。
・過度なIT依存症は「IT中毒」となる。
・IT中毒は自覚症状なしに進行していく。

▼ ITによって得られるメリットとデメリットが逆転してきている。
・多くのIT業界のプロが「IT中毒」状態にあることを問題定義してきている。
・ITによって結果的に生み出される不利益が利益をかき消すほどになっている。

▼ 症状が始まったのは2006年、2010年に危機的状況に
・ビジネスマンがみな本当に忙しそうにしている。

職場にはこびるIT中毒

▼ パソコンへの過度な期待、現実はまったくその逆だった。
・仕事のIT化が進めば、仕事の効率は劇的に上がり、より付加価値の高い仕事に
 使えるようにあると思われていた。
・現実はまったくその逆:パソコンの「せいで」忙しくなり、新しいアイデアを出したり、
 新規の顧客を開拓するといった付加価値の高い仕事をする時間が減っていった。

▼ ICF(情報洪水)
・ICFとは、Information and Communication Flood、情報とコミュニケーションの洪水
・絶えず送られ続ける、電子メールで溺れそうな状態になっていないだろうか?
・電子メールは、極端に「送り手偏重」の手段である。

▼ 7割は「迷惑メール」
・総務省の調査による、主要キャリアが受信する約7割は迷惑メール。
・大手部品メーカーの調査では、1日に受け取るメールの55%が、何のアクションも
 必要としないCCで届いた参考情報。
・これらは、質の高いアナログの時間と集中力を確実に奪っている。

▼ BLT(バカのロングテール)
・ICF(情報洪水)といっても、役立つ情報が溢れているならまだ良い。
・実際は、価値の低い情報やコンテンツを組織やコミュニティがよってたかった
 拡大再生産している。
・結果的に、口頭で伝えれば1分ですむような内容が、何十ページもの資料に加工され、
 「情報共有」の名目で拡散されるようになってしまった。
・BLT化した中身のない情報やコンテンツは人々の貴重な時間を奪っている。

▼ 「紙一枚」という制限ルール。
・トヨタ自動車は、無意味なデータやグラフで厚化粧された資料が蔓延するのを
 問題視し、かねてより「紙一枚主義」を貫いている。
・紙一枚という制約があるからこそ、本質的な考察とアイデアがプレゼン資料に
 吹きこまれていく。

▼ 劣化する「読み解く力」
・「IT中毒」の重大な症状の1つが「読み解く力」の劣化・退化である。
・検索エンジンで見つけたベストアンサーと自分の考えが区別できないほどの、
 深刻な状況に陥ってしまうこともある。

▼ 全員が加害者であり、同時に被害である。
・たとえ一人が中毒に気づいても、個人の力で過度の依存症=中毒を脱することは難しい

▼ ポイント
・電子メールは日程調整に向いていない

なぜ、これほどまでに企業のIT中毒が進んでしまったのか

▼ IT中毒は、人間の深層心理に刻み込まれている。
・IT中毒は、生物としての根源的な本能といえる欲求に起因している。
・「もっと多くのことを知りたい」「少しでも早く知りたい」「もっと対話がしたい」
 という願いはすべて人間の非常に強い根源的な欲求。

▼ 跋扈した「アメリカ出羽守」
・アメリカで広まったものは、無条件に「いいはずだ」と急速に普及するIT。
・急速に普及するあまり、これらのシステムをなぜ取り入れるのか、どうしていきたいのか
 などをもっと真剣に調査することができなかった。

依存症克服への「処方箋」

▼ (1) まずは、症状を自覚する。
・社内でIT中毒に関する調査を行い、「見える化を実施する」
 次の3点に絞って調査を行い、IT中毒の深刻度を測る。
1) 電子メールの受信状況
・1日に受け取る電子メールのうち、「重要でない」メールはどれくらいあるか。
2) 時間の使い方
・パソコンを使用している時間はどのくらいか。
3)会議の調整
・1つの会議を調整するために、どのくらいの時間がかかっているか

▼ (2)経営トップの判断からすべては始まる
・社員の一人ひとりの抵抗や不安に対し、経営トップが明確な方向性を示して、
 組織全体で取り組んでいく。
・経営層全体、特にCIOとの意識合わせも必須となる。

▼ ITを「断つ」時間を強制的に設ける
・個人で使っていたパソコンを撤去し、部署で共有のパソコンのみにする。
・「ノーPCデー」や「ノー電子メールデー」を設ける。

▼ 社員の多くは、パソコンに向かっている時間のうち4割は仕事をしていない。
・キャノン電子社長の酒巻氏の言葉。

▼ 具体的な施策
・CCやBCCにルールを設ける。
→ 必要なときのみCCに入れる。メール本文にはCCに入れた人の名前も書く。
・社内資料の枚数に制限を設ける。
・会議の質を変える。資料説命や情報共有は極力減らす。
・出張を増やす。現状のIT予算を10%減らし、それを出張費にまわす。

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