幸せな売場のつくり方の書評・感想

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幸せな売場のつくり方

本作は、小説仕立てにした小売店再生ノウハウ本、という感じの内容です。
著者は、ファッション業界の販売員育成なんかをやっている人みたいで、「ファッション販売」という雑誌の主要な寄稿者でもあるようです。「ねぎらいワーク」と呼ばれるやり方を導入した店長研修で有名で、思わず涙がこぼれる研修として話題になっているようです。
本作は、著者が訪れた全国延べ1500店舗の売り場で実際に起きた出来事を元に構成されているようです。小説仕立ての自己啓発本ということで、イメージ的には「夢をかなえるゾウ」みたいなものですが、本書の方がより実践的という感じがします。
舞台はとある地方都市T市の駅ビル内にあるレディスファッションブランド「ビアンキー」。そこは、競合する大型ショッピングセンターが近くに出来たため、駅ビル自体の集客力が落ちている。「ビアンキー」も苦戦しているが、問題はそこだけではない。
店長の佐々木ユーコは、前任者が突然辞めたためにたまたま店長になったというだけの人。店長なんてなるんじゃなかったといつも思っている。雑用ばっかりで接客に時間が取れないし、残業だっていつものことだ。それに、店のチームワークがばらばら。辞めようかと思うこともあるけど、踏ん切りもつかない日々を過ごしている。
本田ナツミは、「ビアンキー」のチーフ。店長に次ぐ二番手ではあるが、店長との意思の疎通はほとんどない。お互いに忙しいのだ。店長がやれていない仕事がどんどん自分に回ってくるため、大いに不満を感じている。辞めたいと思いつつ、どうしていいかわからず、「もういいや、どうだって」と思いながら日々仕事をしている。
成瀬ミホは、「ビアンキー」に通う派遣社員。以前は別のショップで店長をしており、抜群の販売力を持つ天性の販売員。しかし、事務仕事は大の苦手でミスばかり。おまけに残業は一切せず、仕事が中途半端でもさっさと帰ってしまう。
松田カナは「ビアンキー」二ヶ月目の新人。これまでいくつものアルバイトを転々としてきたけど長続きせず。どうも仕事を一通り覚えてしまうと、まあこんなもんかと思ってやる気がなくなってしまう。今は、まったく服も売れず、顧客さんも獲得できないという、大スランプ。
小野田マリは、「ビアンキー」のエリアマネージャー。普段も二か月に一遍ちょっと顔を出せるかどうかという感じだけど、ここ最近エリア内での出店が重なってますます遠のいている。「ごめんね~、いつも放ったらかしみたいで~」というのが口癖で、忙しさにまけて管理ばかりを押し付けてしまう日々。
さてそんな「ビアンキー」に、フリーの販売インストラクターである兼子さんが、しばらく店舗改善のためにやってくることになった。店長の佐々木ユーコは、あんたなんかに売上を上げられるわけないでしょ、と内心思っていると、兼子さんは、売上なんか上がらないわよ、と言ってユーコを唖然とさせる。
それからも兼子はいろんな人と話をし、いろんなアイデアを実践させることで、<店長の理想とする店>を実現させようとし、さらには<売上の上がる店>へと変革させようとするのだが…。
というような話です。

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