群れのルール!賢い生物の群れから学ぶこと

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群れのルール 群衆の叡智を賢く活用する方法

序章 困ったときはプロに聞け

サウスウエス航空で、蟻の行動を参考に、自由座席制と指定座席制を比較した。結局、自由座席制を採用し、搭乗口が混雑するのを避けるため、チェックインした時点で搭乗の順番を決める事とした。

蟻の群れの分析が何故、サウスウエスの問題解決に役立つのか?

賢い群れは、不確実・複雑・変化する問題を細かい問題に分解して解決する。人間も同じような情報過多の集団現象の世界に生きている。対処方法をプロ(賢い群れ)を参考に見出す。

第1章 アリ―ボトムアップの「自己組織化」で難問を解く

ニューメキシコ州ソノラン砂漠のアカシュウカクアリの話。蟻の群れには指揮系統が存在しない。全体像や仕事の目的を理解している蟻はいない。それでも群れは環境変化に素早く効果的に対処する。
蟻は指示を受けたり考えたりしない。単純なルールを覚えている。このプロセスを「自己組織化」と呼ぶ。

自己組織化の原因
①分権的な統制
②分散型の問題解決
③多数の相互作用
上記の3つが組み合わさると指示も無く単純なルールに従って意味のある集団行動を取る。

第2章 ミツバチ―「みんなの意見」で賢い判断を下す

米国メーン州アップルドア島の実験。
蜂は、巣を作る場所等を「尻振りダンス」で他の蜂に伝える。偵察蜂の内、一か所以上の候補地を身に行く者は数パーセントしかいない。知識の多様性を生かす、友好的なアイデア競争。良い候補地ほど推奨する蜂が多い。個々の蜂のダンスが時間と伴に減退する事で、自動的に優れた候補地への支持が高まり、劣る候補地への支持が縮小する。定足数を満たすと巣を作る場所が決定する。

間違いが相殺し合う事で正しい答えが浮上する。

第3章 シロアリ―「間接的協業」で脅威の構造物を生み出す

ナミビアのオマティネ農業研究ステーションのシロアリの研究。

シロアリが壊れた巣の修復現場に唾液で覆われた土を運ぶ。それが他の蟻に対する、同じ場所に土を運んでくれというメッセージになる。

間接的協業。互いの仕事の成果を通じて意思疎通し、他者が何をしているか気にする必要が無い。シロアリの塚は構造物でなく、常に変化する過程と考える。時間を追って映像を記録すると、激変する土の塊であるらしい。状況に応じて変化する。

第4章 鳥―「適応的模倣」で群れが一つの頭脳になる

鳥の群れが一つの生物のように行動出来るには何故か?「適応的模倣」集団に属する個体が互いを見ながら、合図を読み取る。

個体間の模倣に基づいてボトムアップ的に秩序が生まれる。

魚の群れの実験
個々の魚が群れにどのように情報を送るか調べる。
群れは、一定の刺激から、一つの形から別の形へと一瞬で姿を変える。大きな集団の中で少数が動いても何も起こらない。一定数が動くとカスケード現象により皆が動く。集団の規模が大きいほど正しい判断をする。

全てを最初から考える事は不可能。ある程度は自明の事として受け入れる。独立した個人が決定しているのでなく、直接間接に結びついた集団の判断が影響している。

群れに所属していると一人でいるより、不安から解消され自由になれる。

第5章 バッタ―暴走した群れの悲劇

アフリカの昆虫、サバクバッタについて。孤独相の時は、無害だが群れの密集度が臨界点に達すると群生相になり攻撃的になる。

群衆による災害を防ぐうえで重要なのは人口密度を臨界点以下にする事。冷静に判断出来るように個々の人間に情報を提供する事も重要。

終章 賢い群れから何を学ぶか

個人は、自分の感情や意見だけでなく、周囲の状況によって意思決定をする。人間は組織に帰属したいという欲求と、個人的な利益を最大化したいという欲求に引き裂かれている。2つの溝を埋めるために社会規範が必要とされる。

群れの基本ルール
自己組織化:問題解決を分散し、監督者がいなくとも課題を解決する。
情報の多様性:多様な情報を集め、友好的な競争を促し、投票等で
       選択肢を狭める事で意思決定する。
間接的協業:個体同士で、貢献し合う事で集団的に成果物を作る。
適応的模倣:リーダーが指示を出さなくとも、個々が近くにいる仲間を
      見る事で協調行動が可能になる。

群れの教訓
①賢明な集団として行動すれば不確実・複雑・変化の影響を抑えられる。
 ・ローカルな知識を駆使する。(情報の多様性を維持する)
 ・単純なルールを適用。(複雑な計算をなくす)
 ・相互作用を繰り返す。(重要なシグナルを増幅し、
             意思決定を迅速化する。)
 ・定足数を設定する。(意思決定の精度を高める。)
 ・適度な出鱈目を残す。(型通りの解決策を選ぶのを避ける)
②集団に所属しても個性を抑える必要はない。
優れた意思決定は妥協でなく競争から合意でなく不一致から生まれる。
集団に付加価値を与えるのは個人の独特な何かである。

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