現代の食糧問題の6つのポイント

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食料の世界地図 第2版

はじめに

本書は『食料の世界地図(The Atlas of Food)』の第2版の和訳。
グローバル化が進む世界のフードシステムの観点から、現代の広範な食料問題を体系的に整理している。
 「フードシステム」…食べ物の生産→販売→消費の一連の相互関係

食糧問題の6つのポイント

・ポイント1 世界的な食料需給構造の変化→穀物、砂糖などの国際価格高騰
・ポイント2 多国籍化し巨大化を続ける企業の活動が食料問題に影響
・ポイント3 アメリカでの動物福祉の改善は著しく遅れている
・ポイント4 商業用大豆の約80%と穀物や商業漁獲量の約1/3を家畜が消費
・ポイント5 伝染病を防ぐため、抗生物質などの薬を多量に家畜類に投与
・ポイント6 農薬の製造と販売は6つの企業によって支配されている
・ポイント7 安全で栄養価の高い食物を手に入れることは政治的問題

PART 1 現代の挑戦

【フードシステムの問題点】
1.進行中の問題
2.世界の食料供給…世界中の人々の食事に十分な量以上の食料が生産。
3.不均等な分配…食料生産量と同じく世界の人口は不規則に分布。
4.環境に対する挑戦
5.水不足問題…灌がい利用の農作物栽培は食糧安全保障にとって重要。
6.栄養不足…重大な公衆衛生問題。ヨウ素欠乏障害症(IDD)
7.栄養過剰…先進国→糖尿病、開発途上国→心臓病の発生率が増加。
8.汚染…毎年約180万人が下痢によって死亡。汚染された食料や水が原因。

PART 2 農業

【農業の現状について】
9.農業の機械化…技術的に最も進んだ農業→オランダとニュージーランド
10.工業的家畜生産…工業的家畜生産は環境に害を及ぼす。
11.家畜への飼料の供給
12.動物の病気
13.農業におけるR&D…遺伝子組換食料の研究に多額の投資
14.遺伝子組換え作物…作付面積1位アメリカ、2位カナダ、3位ブラジル
15.農薬…農薬製造企業は商業化された遺伝子組換作物の種子の大部分を支配
16.化学肥料…1960年から1990年の間に4倍以上の使用量になった
17.土地利用の農業
18.土地所有権
19.都市型農業
20.漁獲漁業と養殖漁業
21.農薬における生物多様性
22.有機農業…“真の緑の革命”は生物多様性、地域の独立性、有機農法を促進する。
23.温室効果ガス

PART 3 貿易

【食料の国際貿易】
24.貿易の流れ
25.家畜の輸送…生きた家畜の取引/輸送は商業的に好都合(国産ラベル)
26.貿易への補助金…食料の補助金の受取人は大企業も含まれる
27.貿易紛争…国家間、ブロック間で解決されない紛争はWTOへ
28.貿易への依存
29.フェアトレード運動…小売価格ベースで16億ユーロにのぼっている

PART 4 加工、小売、消費

【食品加工、小売、消費、消費者の現状】
31.主食…40億人は米、トウモロコシ、小麦、10億人は芋類、根菜類を主食
32.食習慣の変化
33.巨大食品加工企業…ネスレ社、ユニリーバ社、アーチャダニエルズ社など
33.小売りの影響力…ウォルマート、カルフール、テスコなど
34.有機食品
35.食品添加物…年間240億ドル以上使用している
36.外食
37.ファーストフード
38.アルコール
39.広告とマーケティング…ターゲットにされる子ども達
40.市民の影響力

PART 5 統計表

農業
消費

感想

世界の食文化や食料問題を世界地図や写真、グラフでわかりやすく解説している本書。
食料問題の広範囲にわたる相互連鎖の全体像を理解するのは難しいと思うが、本書は、インフォグラフィックを多用しているので非常にわかりやすいと思う。
第1版と見比べるとその変化も見て取れるのではないでしょうか。
最後にまとめられている統計表もかなり役立つでしょう。
また、インタネットで参照可能な参考資料が巻末にまとめられているので最新の情報を入手し見比べることもできます。

食料の世界地図 第2版

食料の世界地図 第2版

  • ErikMillstone,TimLang

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