反自殺クラブ―池袋ウエストゲートパーク〈5〉の書評・感想

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反自殺クラブ―池袋ウエストゲートパーク〈5〉 (文春文庫)

本作は、人気シリーズであるIWGPの五巻目です。池袋のトラブルシューターであり、普段は八百屋の店番であるマコトが、様々に持ち込まれるトラブルをうまく捌く、という話です。

「スカウトマンズ・ブルーズ」
コラムのネタを探していた俺は、見事に女を引っ掛けるキャッチを見つけた。風俗嬢のスカウトマンだそうだ。とにかく女はこのタイチというスカウトマンにメロメロなのだ。天性のスカウトマンらしい。
マコトはタイチに取材をしてコラムのネタを仕入れられて満足。でもしばらくしてタイチが、トラブルを解決して欲しい、ってやってきた。
仲のいいウエイトレスがタイチのために風俗嬢になるって決めたらしい。それだけならいいのだが、タイチが運悪く休みの日に、悪徳スカウトマンに捕まってしまったらしいのだ。こんなトラブルならマコトが電話一本掛ければ済む話だけど、それだけでは終わらなくて…。

「伝説の星」
25年前に大ヒット曲を送り出した往年のスターである神宮寺貴信が何故かマコトを探して八百屋の前までやってきた。力を貸して欲しいという。
神宮寺はこれまでの歌手生活の集大成に、ロックの殿堂となる博物館を作ろうとしているのだ。その計画を銀行にアピールするためにゲリラライブをやる予定なのだが、その観客を集めて欲しいという話だった。そんな話なら楽チンだ。
しかしそのライブはどうも不穏な空気を感じる。案の定神宮寺の付き人みたいなグラマーな女がやってきて、トラブルを解決して欲しいと来たんだ…。

「死に至る玩具」
知ってるだろうか。今や世界のおもちゃの8割は中国で作られていることを。そして、おもちゃを作る工場の過酷な労働環境のせいで中国人が過労死していることを。
チャイニーズヘルスのキャッチをしている小桃は、ある時トラブルシューターの噂を聞きつけてマコトの元へやってきた。小桃は、おもちゃ工場で殺された姉の仇を打つために日本にやってきたのだった。
今日本でニッキー・Zという人形。これを作っている会社を小桃は訴えようというのだ。マコトに協力して欲しいという。
折りしもニッキー・Zは一週間後に結婚式を控えているのだ。会社も一大プロモーションを掛けている。やるならこのタイミングで勝負を掛けるしかないが…。

「反自殺クラブ」
反自殺クラブというグループから仕事を手伝って欲しいと声を掛けられた。
その名の通り、自殺を、特に集団自殺を阻止するためのグループだ。メンバーの多くは遺児、つまり親を自殺で亡くした人達だ。
今彼らは、クモ男というやつを追っている。ある自殺系サイトで自殺志願者を集めては自殺をプロデュースしている男だ。なんとしてもこの男を捕まえて叩きのめしたい。
マコトはすぐに、この反自殺クラブの活動の厳しさを知ることになるのだが…。

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