モダンタイムス(上)の書評・感想

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モダンタイムス(上) (講談社文庫)

作は、「モーニング」という週刊漫画誌に連載されたという、割と異例の発表のされ方をした、伊坂幸太郎の最新長編小説です。
本作も他の伊坂幸太郎作品と同じく様々な要素が絡まって普通に内容紹介をするのがなかなか難しいので、ちょっと変わった形で概要を紹介しようと思います。
主人公の渡辺拓海はシステムエンジニアで、膨大な仕事を無理な納期でこなさせせようとする無茶な上司のいる会社に勤めている。渡辺は上司から、今進めているプロジェクトから外れて、ゴッシュとかいう会社の仕事をやるように言われる。それは、上司であり会社一有能であった五反田正臣が手掛けていたはずだが、上司曰く、五反田は逃げたらしい。何故?仕様書を見る限りそのゴッシュの仕事は、五反田でなくとも楽勝のはずの仕事に思えるのだが。

ゴッシュの仕事を一緒にやっていた同僚である大石倉之助は、ゴッシュのシステムに異常な部分を見つける。出会い系サイトのHPであると仕様書にはあるが、システム上に暗号化されている部分がある。何だこれは?五反田が残してくれた手掛かりを元に、彼らは仕事そっちのけでそのHPについて調べることになるのだが。

渡辺佳代子は、世の中で浮気だけは許せないでいる。これまで二人旦那がいたが、一人は交通事故で死亡し、一人は行方不明になっている。旦那の渡辺拓海がそれについて聞くと、「浮気したからよ」と答えが返ってくる。

渡辺拓海は、会社の同僚である桜井ゆかりと浮気をしている。結婚とは、一に我慢、二に辛抱、三、四がなくて五がサバイバルだと思っている渡辺は、もちろん浮気をすることなど考えたこともない。でも違うのだ。桜井ゆかりとは、運命があったのだ。運命にやられてしまったのだ。そうでなければ、浮気なんてするわけないじゃないか。

岡本猛は、拷問をする。暴力を振るうのが仕事だ。爪を剥いだり、指を切ったり、そういうことだ。何故そんなことをするかと言えば、それが仕事だからだ。岡本は、椅子に縛り付けた相手を見ながら、こう言う。
「勇気はあるか?」

井坂好太郎は作家だ。渡辺拓海の友人でもある。浮気ばっかりしている男で、女に目がない。書いている作品も軽薄なものばかりで、何故売れているのか分からない。ただ、渡辺は何かあると井坂に相談をしに行く。井坂は今、あることについて取材をしている。それを元に、これまでとはまるで違う小説を書いている。

永嶋丈は、播磨碕中学校事件の際、用務員だった。今は国会議員である。

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