チルドレンの書評・感想

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チルドレン (講談社文庫)

「バンク」
閉店間際の銀行に滑り込んだ鴨居と陣内は、そこで銀行強盗に遭遇する。両手両足を縛られ、縁日で売っているようなお面をつけさせられる。でも、陣内はひるまない。何度か銀行強盗と対峙しては、状況を変化させた。二人はその銀行内で、同じ人質仲間として、盲目の永瀬と出会った。永瀬は、目は見えないが、なんだかこの銀行強盗の真相に気付いたみたいだ…

「チルドレン」
家裁調査官の話。武藤は、陣内に見せられた新聞記事で、半年前に担当した万引き少年が、誘拐されていたことを知る。その少年との面談は、どうにも奇妙だった。親の同席が必要な面談の場で、少年と父親はどうにもおかしかった。なんか、険悪というか緊迫というか、なんかちぐはぐだった。その面談の最後に、陣内から手渡された芥川龍之介の文庫を手渡して帰したのだけれども、数日後街中で偶然その少年と会うと、なんかこの前とは全然違うし…どうなってるわけ?

「レトリーバー」
陣内は、レンタルビデオ屋の女の子に告白することに決め、その野次馬として永瀬と優子を呼び出した。見事に振られたわけだけれども、駅前で三人で話していると、陣内がどうも奇妙なことをいう。
「失恋した俺のために、今この場は時間が止まっている」
あっけにとられた二人だったが、確かに周囲には、二時間変化のない何人かの人々が…。何それ、ほんとに時間が止まっちゃったわけ?

「チルドレンⅡ」
家裁調査官の話。武藤は、少年犯罪の担当から、家事事件担当になった。平たく言えば、離婚調停なんかだ。
さて、一件離婚調停のうまくいかない夫婦がある。旦那は離婚歴二回。共に浮気相手と再婚していて、それぞれと子供が一人ずつ、計三人いる。前二回は親権を放棄しているのに、今回は親権を譲らない、という。大学教授なのに、なんだか奔放な男だ。
妻の方も親権を譲らない、と言っていて、話が進まない。
という話を、陣内が今試験観察にしている明という少年の勤める居酒屋で、陣内にした。すると彼はこんなことを言う。
「その男を俺のライブに連れて来いよ。明も来い。そしてお前もだ。」
なんのこっちゃ?その男と明をライブに連れて行って、一体どうなるわけさ…と、もちろん武藤は聞けない。

「イン」
陣内がどうやらデパートの屋上で働いている、という噂を聞きつけ、永瀬と優子は今屋上にいる。ジュースを買いに行った優子がいないうちに、見知らぬ女の子が近づいてくるわ、なんだかよくわからないけど普段とは違う様子の陣内も現れるし、目の見えない永瀬には、わかることもあればわからないこともちゃんとある。なんか、陣内は興奮してるし…

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