野球ストーリー!バッテリーの書評・感想

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バッテリー (角川文庫)

父親の転勤により各地を転々としてきた原田一家は、この度岡山県の新田市に移ることになった。そこには、母である真紀子の父、つまり巧の祖父である井岡洋三が一人暮らしをしており、原田一家は一緒に住むことになったのだ。
巧は天才ピッチャ-である。ボールを投げるために生まれてきたという強い自負を持ち、それが揺らいだことはかつて一度もない。他人に関心がなく、興味があるのは野球だけ。いや、それも違う。興味があるのは、自分がボールを投げることだけ、という傲慢な人間である。
巧は中学生になるのだが、その春休み。同級生である永倉豪と出会った。豪は地元の野球チームでキャッチャーをやっており、そして巧のことを知っていた。大会で目にしたそのボールに魅せられ、巧とバッテリーを組みたいと願った。その願いが、叶うかもしれない。
巧のボールを受けてみて改めてその思いが強くなった。このボールは俺が受ける。他の誰にも渡さない。
そうして二人は出会った。
しかしこのバッテリーは順調というわけではなかった。巧はピッチャーとしての才能がある。豪にはキャッチャーとしての才能がある。巧はそれで充分だと思っていた。それ以外に必要なものなどない。
しかし現実にはそうはいかない。部活での嫌がらせ、納得の出来ない指導、そしてある事件…。人を巻き込んで振り回さずにはいられない巧のその存在が、二人の完璧なバッテリーを容赦なく襲う。
ボールをミットに投げるとはどういうことか、巧の球を受けるとはどういうことか。二人はお互いを深く傷つけ合いながらも、バッテリーとして完成されていく…。

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