ジェイ・キャスト社長が考えるネットとは

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ネットの炎上力 (文春新書)

ネットとは?

私が朝日新聞社を退社したのは97年8月。そして創業した株式会社ジェイ・キャストの目標はネットメディアを創設することだった。当時はまだ、ネットメディアをつくる環境がなかった。インターネットが普及し、ブロードバンドが広がる時期を待つことになる。06年7月、J-CAST ニュースは本格スタートした。ブロードバンドが急速に普及した時期にあたるジェイ・キャストを創業してから9年たっていた。

ネットメディアが新聞に敵わないところがある。一覧性の魅力だ。新聞紙を広げ、めくって読む便利さをネットは当分、獲得するのは難しいと思う。同じように、印刷物である雑誌、書籍の魅力も、白い紙の上にインクをしみこませて表現するデザインの美しさ、厚み、手触り感をネットメディアがしのぐことは当分出来ないだろう。

テレビ番組は、基本的には放送時に見てもらうように構成・制作されている。後で見てもらうようには考えられていない。オンデマンド放送は放送時に見る従来型の番組を、後でも見ることが出来るというのに過ぎない。インターネットに新聞記事を流用してコンテンツとしているのと同じである。

マイクロソフトはパソコンにテレビの機能を持たせようと志向する。ハード面からの「融合論」だが、ライブドアと楽天は、コンテンツの面からの融合、あるいは統合に動いたといえる。

「世論」は情報を基盤として形成されるから、今の日本には二つの「世論」があるのではないかと思う。既存マスコミを基盤とした世論と、ネットを基盤とした世論である。

ニュース取材には努力と労力があって優れた記事、面白いストーリーが制作されるのだが、それを効果的に読者に伝える方法としての、インターネットなりの編集力。

「ヤフーニュース」は「ヤフートピックス」で成り立っており、トピックス以外の記事はおまけのようなもの。

手軽にやっているように見えるが、単なる紹介にしないという工夫をしている。「コピペ記事」といわれないようにしているが、読者は厳しく突いてくる。

「ミドルメディア」が、フログとマスコミをつなぐ位置にある。

データ

「ハードディスクレコーダーによるCMスキップが常態化している」と指摘していた。HDR ユーザーのうち、CMのすべてをスキップする人は23.4%、80%以上をスキップする人が33%いた。この両者を加えると、半数以上の人がコマーシャルをほとんど見ていないという結果になる。このリポートでは、このスキップによって失われる広告価値を05年度で約540億円とはじき出していた。同じリポートで、HDR の普及はさらに進み、09年では普及率を44.3%と推定しているので、この計算だと恐るべき広告価値が失われることになる。広告業界、テレビ局にとっては「困った調査」だったのである。

感想

炎上力よりニュースメディアに興味があったので読んでみました。J-CASTがどのような立ち位置のニュースメディアなのかわかり、面白かった。メディアやコンテンツ作りを知りたい人にいい本ですね。

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