江戸の雰囲気が悪化。風雲児たち 幕末編 11の内容まとめ

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風雲児たち 幕末編 11 (SPコミックス)

「あなたはまだ二十歳を過ぎたばかり。死に急がず騙されたと思って私の言う通りやってご覧。死を選ぶのはやってみて状況が変わらなかった時でも遅くないでしょう。やってみれば、5ー6年どころか生涯の時間稼ぎになると思うよ」(村田蔵六)

「夷狄共に江戸を踏ませてなるか」「でも貿易するなら江戸に近いほうが便利じゃろ?」(坂本竜馬)

江戸の雰囲気が悪化

・洋夷・地震・洪水などで財政・治安などが悪化
・幕府がビジョンを示せず迷走

といった状態で安定の土台がゆらぎ、不安から、分かりやすい敵を求め始める。
攘夷思想や、過激なキリシタン弾圧が強まるなど、反動への準備が行われる。

総領事ハリスとの交渉

会談で使われたのは、英語-蘭語。
しかし日本側が使っているのは300年前の中世オランダ語!

→アメリカとの交渉中にロシア軍艦がヘダ号返却のため下田に入港。さらにアメリカ商船と、オランダ軍艦が入港。これらの船は互いに情報交換を行い、さらにイギリス・フランスにも情報が伝わる。「日本が慎重に進めていた対外交渉はほとんどガラス張りに」

・同時期に中国ではアロー戦争が起こっており、この影響は日米交渉に緊張をみなぎらせることに 

→政府以外の反応として、連日のように礼砲が轟くのに「事情がわからない」庶民は、砲声に慣れつつも不吉な予感に怯えることになり、「同じく事情がわからない」攘夷志士たちも神経を逆立てていく。(秘密政治や愚民化政策は、政府がすべてをコントロールできて良いという面もあるが、国民感情をケアしきれず国民を不安や不満ににさせてしまうと、それを抑えるすべが存在しないという諸刃の剣)

当時の蘭学塾の経営事情

わずか5年前までは蘭学を学ぶものは危ない人のように嫌われ勝麟太郎の蘭学塾などは実に惨めな有様であったのに、今では蘭学塾であれば生徒は大勢押しかけてくるのである。しかし積極的に蘭学を学ぼうというのは地方の藩士ばかりで旗本の指定などはまず来ない。小藩の生徒ほど切実な思いで蘭学を学びに来る(藩から特定の使命を期待されていて、応えられないと切腹もありうる)

→しかし「肝心の江戸中枢部ではこの期に及んでまだ蘭学の排斥が続いている」。洋書調所は蕃書調所と解明させられた挙句、江戸城内から追放。(上層部は儒学を勉強して出世した人と、それを教える林塾関係の人間が牛耳っていて、直参旗本で蘭学ができるものが勝麟太郎しかいない。誰も価値が理解出来ない上、目下の者が重宝されるのが憎いという「年寄りにありがちな自己正当化」)

→迫害されながらも立法・歴史・地理・学術などの書物を翻訳。ペリー来航後に「国防に最も重要な兵学者を危険人物として取り締まるという幕府の内向き志向」により、兵学だけが翻訳されていなかったが、村田蔵六が担当。

大塩平八郎-緒方洪庵-福沢諭吉

大塩平八郎が行動しなければ、緒方洪庵は大阪に塾を構えなかった。緒方洪庵が大阪にイなければ、福沢諭吉は彼に師事することもなく、アメリカにいくタイミングを失っていたかもしれない。歴史のつながりを感じて面白い話
http://anond.hatelabo.jp/20120128235444

14代目将軍のポジション争い

島津斉彬は一橋慶喜を将軍に考える。父親が水戸斉昭であるという難点を考えても他に人物はおらず、慶喜擁立のために水戸と接触する。 計画の最中に安政地震において水戸藩で藤田東湖らのブレーンを失ったことで水戸の暴走が危惧されるようになり、薩摩がリーダーシップを取る必要が出てきたため、政治工作により養女の篤姫を家定に嫁がせる。

将軍家定と(薩摩藩主斉彬の養女)篤姫の婚儀

幕府は今までずっと島津いじめに婚姻を結んできた。将軍家の娘を嫁がせて、御殿を建てさせたり次女を養わせたり、さらにその生まれた子を御三家クラスの大大名に嫁がせたりして次々に婚姻させ散々カネを使わせておき、島津家が全く徳川家に歯向かう力を失った時に宝暦治水お手伝い工事を押し付けたという経緯がある

→さんざんそうやって幕府の都合で押し付け、親戚関係の中から話をまとめかけてから、黒船が来た後で外様大名が発言権を持ち出すと、途端に文句をつけ出す幕府はマジ自由すぎる。

アロー戦争勃発

日本へのプレッシャー強まる。
のらくら戦略で先延ばしにしていたハリスもゴリ押し体制に。

幕府海軍のスタート

・長崎から江戸に向けて出航する演習を実施し成功
・オランダから日本丸譲渡
・講武所に軍艦訓練所を儲けることに

人物

大石円
伊藤雋吉 :丹後田辺藩。村田蔵六の弟子。後の海軍中将。
川本幸民 :化学者
渋田利右衛門:勝麟太郎のパトロンだったが、病死
大久保忠寛 :幕府海防掛

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