吉田寅次郎長州に帰郷。風雲児たち 幕末編 (10)の内容まとめ

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風雲児たち 幕末編 (10) (SPコミックス)

「私はあなた方を信じています。だから君たちも自分のことを信じなさい」(吉田松陰)
「この高台から出島を見ることができたのは162代の商館長で私一人だけだろう…痛哭の歴史は、本日終わった!」(最後のオランダ商館長 クルチウス)
「福沢君からは金はとれん 住友ならなんぼ取ろうと誰も困らへんさかいそっからいただこうか」(緒方洪庵)
「私はこの国に自由を教えてやらねばならぬ。封建主義の身分思想に凝り固まったこの国に」(ハリス)

吉田寅次郎 長州に帰郷

脱藩後に藩主毛利敬親から10年の他国遊学手形を受けてから5年
密航失敗による投獄生活からは1年2ヶ月。
萩の野山獄による奇跡の教育がお上の覚えめでたく・・・というわけで自宅蟄居に切り替え。
自宅で松下村塾を再開。この時から吉田松陰と名乗るようになる。(さらに、吉田とともに学んだ囚人は、吉田預かりということでほとんどが釈放される)

・密航を企てた吉田はすでに有名人であり、物置を改造しただけの小さな私塾に萩の町から若者が殺到した。「当初は幕政批判など全くなく、幕府に多いな期待を寄せていた」。

日蘭和親条約締結 出島の終わり

他国より遅れて締結。
これまでに何度も忠告をしてきた敬意を生かし積極的に幕府の方針に助言を行う。

「世界との交易はもはや時代の趨勢です。各国との和親条約はほんの入口に過ぎません。本格的に西洋文明を取り入れねばこの国の安泰はないのです。技術を取り入れるだけでは西洋人は決して日本を尊敬しない。文化の相互理解なくして、国家間の信頼、尊敬はありえないのです。活発な文化の交流が必要になるでしょう」

ちなみに、文化面はともかく技術面の成長は西洋諸国の予想をはるかに上回るものだった
「もう爆裂弾を完成サせたのか?こちらが指導したわけでもないのに?その国に軍艦をただでくれてやったのか。オランダもイギリスも。で、連日汗水垂らして軍事訓練までしてやってる、と。・・・刀だけ持たせておくべきだったかなぁ」

江戸の雰囲気の変化

安政の大地震のショックの復興が進むにあわせ、幕府の態度も少しずつ軟化

・将軍が通る道について、窓や戸を閉めなくてもお咎めなし
・踏み絵を当分の間廃止
・江戸の海に、幕府が作った西洋型帆船が浮かぶように
・金持ちは懐中時計を身につけるように
☆「海国兵談の刊行・再販が認められる」

外国に対するタブーは薄れ、世の中が変わっていくような気分が生まれつつあった
江戸時代の終焉の匂いを嗅ぎとった安藤広重などこの時期に「名所江戸百景」を刊行した。

しかしこの平和は、時代の変化にともなう混乱と混乱の間にあるエアポケットに過ぎない

築地に 幕府講武所創設

砲術家最高師範は高島秋帆

当時の徳川家旗本8万騎は日本最弱といって良い状態であり、
海外防備を行なっていたのも外様藩と一部の親藩のみ。
江川英竜などは懸命になって農兵を育てていたが幕府はなんとか旗本を鍛えようとする。

→威張り腐っていた江戸の旗本の実態は土壇場でヘタレということが判明。
 「旗本は、講武所設置を知るや次々と押さない息子に家督を譲り若くして隠居」
 したため、ボーイスカウトのような状態に。

・一方水戸藩では洋式帆船旭日丸完成

ハリスが総領事として就任

ハリスは大商人であると同時に、本国では下層移民の労働者たちに高等教育の道を開いた筋金入りの教育者で、ニューヨーク市教育委員長としてアメリカ発の授業料免除大学の設立を成し遂げ、その後のアメリカ全土における教育理念の指針を作ったほどの人間。

「変化が始まろうとしている それはあきらかに何かの週末であり あるいは暗雲かもしれない。私はここに記さねばならぬ。これが日本にとって喜ばしいことなのかどうか、それは私にもわからない…」

日米通商条約交渉中に超大型台風と治安の悪化、そして反動の空気が起こる

安政大地震を上回る大被害。続く災害に、夷狄に対する迷信や嫌悪が民衆に広まる。このあと狂乱物価とコレラという開国被害が続いたから、この時代の攘夷の雰囲気は相当強まった。

→災害復興優先を名分に1年以上ハリスは交渉のテーブルにつくことができず放置される。

→この間に幕府によるキリシタン弾圧「浦上三番崩れ」が発生する。キリシタン弾圧は明治維新後も1873年まで続き、維新後の弾圧は「神道」を中心とした結束をお題目としたためか、幕末よりさらに過酷であり、野蛮な国日本を世界にアピールしまくり各国の批判を浴びた(各国が利権めぐって睨みあいしてなかったら潰されてたと思われる)

人物

桂小五郎 :吉田松陰に憧れつつも、ことごとく縁を持てない
手塚良仙 :手塚治虫の曽祖父 <陽だまりの樹>参照
橋本左内 :村田蔵六に、自分を上回る秀才と言わせた男。
      越前松平家の藩医から士分となり、藩主の片腕に
福沢諭吉 :腸チフスになるが、緒方洪庵の治療で命を救われる
山岡鉄舟 :講武所の剣術師範

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