東野圭吾が描く出版業界の内幕を暴露する連続ドラマ!歪笑小説の書評・感想

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歪笑小説 (集英社文庫)

ミステリ界の重鎮、東野圭吾が描く出版業界の内幕を暴露する連続ドラマ。
人気作家の裏のライフワーク。いきなり文庫化!(最新作が650円!)
作家を目指す人、編集者、本を愛する人、必読の一冊!

全12話で一話づつ完結しているので、休憩の合間に一話くらいはササッと読めます。
全部読み切りかと思いきや、一冊読めば全部の話が繋がっているので長編小説並の満足感も◎

「だから作家になんて、なるもんじゃない!」(帯より)

これを読んだあとに作家を志す人がいるならば、あなたはもう作家としての資質を備えている。(それはまさに作家になるためには全てを失ってもいいという覚悟、貧乏の始まり)

「売れてる本が嫌いなんです。」

そんな人こそ読んでほしい。

出版不況の小説業界を裏で支えているのは、人気作家と人気作家を獲得できる有能な編集なのだ。

相撲の番付と仕組みは同じ。上が下を支えている。
つまり、売れてる作家(横綱)が、駆け出し作家(序ノ口)を支えている。
これでようやく市場が成り立つ。客も呼べる。
単純明快なこの構図に気づけば、売れてる作家に敬意をはらわずにはいらない。
難しい顔して誰も知らないその小説読んでいるあなた、その本を未来に残せますか?

「図書館で順番待ってればタダだし。」

そんな人こそ今すぐ本屋へ!

図書館でこの人気作家の本が自分のとろこに回ってくるまで長期間粘るんですか?
とりあえず安いんで買って読んでください。
読んだあと、あなたの本に対する認識も変わるかもしれない。
図書館へ足を運ぶのはその後でも十分です。
本はあなたが図書館へ毎日通ってもなくならないくらいにくさんあるのですから。

売れない作家はゴルフクラブを握れ!売れない編集者は婚姻届を取りに行け!

え?何故?と思ったけど、そこまでやんなきゃこの業界終わるんだな~と思いました。
作家になっても食べていけるのはほんの一握り。
編集者が欲しいのは、とにかく数字を捌ける作家。
その人達がいないと文芸誌で若手の作品を載せることもできないという厳しい現実。

「文芸誌って、途中で買っても連載ばっかりで、読むとこ少ないから買わないんだよなぁ。その割に高いし。」

そんなこと思ったことありませんか?

「ミステリの書き方読んだけど、一行も書けない。」

それはあなただけではありません!(笑)

「なんでこんな駄作が新人賞に。」

そこまで突っ込んでいいわけ?(汗)

「この文学賞の候補者達、どんな選考方法で選ばれてるんだ。」

いろいろあるんですねぇ。他社との兼ね合いが。

みんなが一度は思ったことがあるであろう疑問を、全部この一冊が教えてくれました。
超売れっ子作家が出版業界の謎のカラクリをブラックユーモアでコミカルに描く、小説としても暴露本としてもオススメの一冊!

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