はるかかなたの年代記 双貌のスヴァローグの書評・概要

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はるかかなたの年代記 双貌のスヴァローグ (集英社スーパーダッシュ文庫)

本書の概要

 異世界ファンタジーというかSFファンタジーというか、地球上ではないのだけれど人類が特殊な能力を駆使して生き抜いている世界で巻き起こる事件を描いた作品。
 日常パートを下敷きとして戦闘パートが起きる構造がとてもよいと思う。よくあるパターンの物語かもしれないけれど、続巻に期待が持てる物語です。

遠く離れた星で生まれる魔法のような力

 恒星間航行技術が失われて幾星霜。ある星に植民した人類は、世代を重ねるうちに1つの細胞小器官を獲得した。ミダースと名付けられたそれは、ボヌール波と呼ばれる脳波に感応して活動を活発化させ、"換象"という効果、即ち、火を熾したり、水を生み出したり、風を巻き起こしたり、物質を精製したりする。これにより人類は、先住民たる蟲を追いやりながら、居住地域を獲得してきた。
 そんな世界の換象能力者を育てる学校に入学した間宮悠は、貴族の少女カティア・オルトラと、非凡な換象能力を持つ少年クリス・リッツオに出会う。入学式当日に起こったちょっとした事件で意気投合した三人は楽しく学園生活を送っているように見えたのだが、実は3人とも他人には言えない秘密を抱えていて、それが平穏な生活に波乱を巻き起こしていく。

バランス感覚に優れている

 間違いなくファンタジーなのだが、その基盤にはSF的要素があるところが他と少し違う。
 少年的欲望と少女的妄想を織り交ぜつつ繰り広げられる日常パート。それを下敷きとして導かれる戦闘パート。この2つのバランスがとても良いと感じた。終盤で起きるイベントには、ひどすぎるよー、とツッコミを入れたくなってしまった。

 まだまだ秘密の一端が明らかになったばかりで、これからの展開が楽しみです。

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