アニメ産業が成長産業になれない理由と情報革命ブームの終焉

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ネットビジネスの終わり (Voice select)

概要

アニメ、情報産業全体が本当は伸びない理由を説く1冊

アニメ産業が成長産業になれない理由

■アニメ会社が苦しい大きな2つの理由
 ・アニメ好きは貧乏が多く、広告を打っても商品を買ってもらえないので、スポンサーがつかない
 ・ネットにすぐに違法でアップされ、それを見た人が満足して、DVDなどの売上につながらない

■仕事をすればするほどアニメ制作会社は赤字
 ・30分アニメを制作した場合のスポンサー料が広告代理店に5000万円支給されたと仮定
 ・アニメ制作会社に入るのは800万円。残りはテレビ局などの支払われる
 ・下請けの音声制作会社や作画プロダクションには1000万円から1200万円を払っていて赤字
 ・ピンハネしていると言う人もいるが、アニメだけではなくバラエティの制作でも単価は同じ
 ・アニメだけが不遇な立場にいるわけではない

■30分アニメ一本の制作費が3300万円
 ・ガンダム『SEED DESTINY』では、一本の制作費3300万円に達する
 ・これは同じ30分番組をドラマで制作すれば、半分の予算で十な内容ができる
 ・トーク中心のバラエティ番組なら、3分の1以下のコストで作れる
 ・しかもアニメよりもドラマやバラエティのほうが視聴率も稼げる

■ロイヤリティも受け取れない
 ・今は制作委員会方式で放送局や企画元でロイヤリティを分けるのが一般的
 ・でもアニメ制作会社は、最初に投資する資金もないので、分け前がない
 ・あのエヴァンゲリオンだってパチンコ業界の資金で援助で新作映画が誕生した

■投資コストの回収が間に合わない
 ・低品質な知名度のない作品なのは、高品質な作品には莫大な時間と資金が必要だから
 ・09年にヒットした『サマーウォーズ』には120分の映画で2年以上の期間がかかっている
 ・ほぼ同じ時期で同じ制作費規模の邦画『クローズZEROⅡ』は制作開始から封切りまで約7ヶ月

■収益の出るコンテンツの1割から2割程度
 ・年間10作なら8作は赤字である
 ・もし成功したコンテンツでも、名作でなければ作品単体での売上は3~4年後にはゼロ

■コンテンツ産業は収益機会を失った
 ・市場の小ささやコア顧客しかいないことでかかえる経営上の問題
 ・市場規模が狭く、高品質なものつくるための資金を投資家や経営者から投資してもらえない
 ・コアなファン層ばかりに目を向けない、より広い人々に愛されるコンテンツを立案する必要がある

情報革命ブームの終焉

■停滞するイノベーション
 ・Googleの誕生が1998年あれから10年以上経ったが、超える企業は出てこない
 ・ネットバブルが崩壊して以降、これといった新しいビジネスは出てきていない

■いままでの需要をIT分野に置き換えただけ
 ・ネットで進化して利便性の高くなったサービスと、従来の物販など従来型のビジネスを融合
 ・街角のサラ金、占いなどをネット上で利用できるようにしただけがほとんどのビジネス

■工具を売ったものが儲かった
 ・ゴールドラッシュで金を探し人は金が出ないので儲かっていない
 ・儲かったのは金を探す人に、工具やジーンズを売った人たち
 ・情報産業も情報化した企業よりも、技術や情報を提供したマイクロソフトなどが儲かった

■方法論のない「Web 2.0」
 ・昔からある陳腐な商売でもWeb2.0というラベルをつければ先端であると感じているだけ
 ・神の託宣のようにWeb2.0と繰り返せば、資金を提供してくれる無知な企業があるから叫ぶだけ
 ・何か流行があれば、そこに急成長するも2年後には需要がなくなり業績悪化
 ・新しい概念が生産性を上げ、利益が高まり株価上昇という宗教かかった市場心理がある

■新規株式発行のビジネスモデル
 ・無料でユーザーを利用させて、人をかき集め集まった人たちに広告を見せるが基本のモデル
 ・バブルまでは赤字でも有望なら上場できたし、法外な値段で買ってくれる企業もあった
 ・夢はるが現実を伴わない架空のビジネスを急成長しているように喧伝し、投資家を煽っただけ

■情報共産主義の蔓延
 ・「ネットでの情報は無料で全員に共有すべき」と共産主義的で拝金主義が蔓延
 ・情報を生み出す設備コストなどは考慮せず、ネットに出回る情報だけが現実に映っている
 ・悲劇は、デジタルのコンテンツを制作している音楽、映画、ゲーム、情報などの業界
 ・制作には手間も人手も装置もかかっているのに、無料で違法で勝手に供給される
 ・もしもつぶれてもユーザーは別の無料サービスに乗り換えるだけ

■ネットは人々を分断する
 ・ネットは自由に情報を閲覧できる能力を人に与える
 ・その一方で、見たくない情報からは遠ざける自由を与える
 ・関心外の情報には触れる機会がなくなるので、交流を持たない人とはどんどん持たなくなる

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