経済を読むために必要な読書法とこれからの経済のポイント

8752viewshalmahalma

このエントリーをはてなブックマークに追加
使える経済書100冊 (『資本論』から『ブラック・スワン』まで) (生活人新書)

読書とは

消費としての読書(小説など)は、時間をかけてゆっくり読むべき。
投資としての読書は、効率よく最小限の時間で最大限の効果をあげることが求められる。

大事なのは、何のために本を読むかを明確にして必要な部分だけ読むこと。

目次、前書き、結論が書いてある部分を読み、
面白いと思ったらそれが書いてある部分だけをを読む。

大事なのは本を読むことでなく、自分の頭で考えること。

世界経済危機をどうみるか

確率の計算できる「リスク」と、確率を計算する母集団の無い「不確実性」。
金融工学はリスクは計算できるが不確実性は計算できない。
それは、今まで見た白鳥が全部白くても、明日の白鳥は黒いかもしれないということ。
それがブラック・スワン(=不確実性)なのである。

現在の危機は市場原理主義の失敗というがそれは違う。
市場原理主義の最大のメリットは人々の知識が不確実でも何とか動くところ。
市場原理主義が万能だと思うほうが、傲慢なのである。
(『ブラック・スワン-不確実性とリスクの本質-』の解説から)

投資は奇妙な美人投票であるとケインズは言った。
それは、自分が好んだ美人を選ぶのではなく、皆が美人であろうと思う人を選ぶこと。
だから必ずしも美人が選ばれるとは限らない。
(『すべての経済はバブルに通じる』の解説から)

イノベーションとは何か

低品質・低価格の商品を生み出すのはベンチャーの仕事。
大企業は、高品質・高価格の商品を好む。
高品質の商品のほうが、開発意欲をわきたてられるから。
この考え方は顧客主義からも間違いではない。顧客も段々と高品質のものを望むから。

それなのに、在来企業はイノベーションにより淘汰されてしまうのはなぜか?
それは、現実に企業間でおかなわれている競争は、経済学の教科書に載っているような、同じ市場での競争ではなく異なる市場同士の制度間競争だからである。

現にインターネットは低品質・低価格の通信によって電話業界を飲み込み、
情報通信のあらゆるモデルを破壊し続けている。
(『イノベーションのジレンマ-技術革新が巨大企業を滅ぼすとき』の解説から)

マーケティングリサーチによって集めたデータから、
優れた商品を開発しようとするのは経営学の神話である。
イノベーションの本質は行動経済学でいう「フレーミング」である。 
(『ビジネス・インサイト-創造の知とは何か』)

経済成長の最大の要因はイノベーションであるから、
成長率を引き上げるにはマクロ政策よりも、イノベーション促進のほうが大事。
ただ、科学技術に補助金を出してもイノベーションは生まれない。

イノベーションの本質は技術革新ではく、既存技術の組み合わせ。
そのため、マネジメントが大きくものをいう。
重要なのは優れた経営者が生産者ではなく消費者として優れたサービスを実現すること。
(『The Venturesome Economy』の解説から)

日本型資本主義の限界

日本経済の長期的な成長力を引き上げるには、企業の国際収益率を高める必要がある。
補助金のバラマキ等による保護政策によってそれを実現させることはできない。

成長戦略とは、特定の産業を政府がターゲティングして補助金で育成するものではない。
そうした政策は結果的には競争を制限し、企業の生産性を下げてしまう。
(『日本の競争戦略』の解説から)

自由な社会の秩序

現在の著作権法は所有権法制の枠組みのなかで捉えられており、
デジタル化のメリットに対応しきれないでいる。
現在の著作権法が所有権の枠組みにあるのは、あくまで便宜上のものであり、
立法論的には物件的構成が唯一ではなく、対価請求権的な構成も可能である。
(『著作権法』中山信弘著の解説より)

官僚社会主義は重化学工業には向いていた。
目的が明確でリスクは小さく、資源を総動員することだけが問題であるから。
しかし、80年代以降の情報金融革命後は、多様な企業の実験的イノベーションと、
そのリスクを分散する資本市場が必要なのであり、官僚社会主義は必要とはされない。
(『戦後日本経済史』の解説より)

市場というメカニズム

ナッシュ均衡について理解するには『ビューティフル・マインド』がいい。
映画化もされているが、原作の本を読むとより深く、理解できる。
(『ビューティフル・マインド-天才数学者の絶望と奇跡』の解説から)

企業買収の理由として、「異業種の結合がシナジーを生む」と言われるが、
「多角化」型の企業買収は70年代のアメリカで流行し、ほとんど失敗に終わっている。
(『レバレッジド・バイアウト-KKRと企業価値創造』)

グローバル資本主義の運命

株式会社の起源は大航海時代まで遡る。
株式とは航海のたびに発行されたくじのようなもの。
プロジェクト投資のためのシステムであり、ベンチャーのような事業に向いている。
(『株式会社』の解説から)

このまとめと関連のあるカテゴリー

関連まとめ

本のまとめカテゴリー


コメントを書く