脳と進化の関係性

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単純な脳、複雑な「私」

ゲシュタルト群化原理

脳にはいろんな癖がありますが、そのひとつに、細部に囚われず「全体を見る」という癖があります。木々の向こう側にライオンがいるとします。この映像を見たときの慎重な判断は「ライオンが輪切りになっている」というふうになるべきです。にもかかわらず、私たちの脳はライオンをパーツに分解することなく、一匹のライオンとして総合的に判断します。このように全体をひとまとめに認識するやり方のことを、「ゲシュタルト群化原理」と呼びます。

脳の早とちりは生存戦略にぐっと有利。ゲシュタルト群化原理が備わった動物が生き残ってきた。

ゲシュタルト群化原理がとりわけ強く作用する場面は、顔の認識です。たとえば「へのへのもへじ」なんかはいい例で、これを見て「ひらがなが7つ並んでいる」と平然と答える人はいない。やっぱりどうしても顔のように見えてしまうでしょう。脳は「顔」に敏感なんです。顔文字も同様。

スーパーマーケットや八百屋では、特売品やセール品は、人の流れに対して左側に置くと目に留まりやすく、販売数も伸びる。

モナ・リザは笑っているか?「神秘のほほ笑み』と言われる名画も、左右を反転すると、よりはっきりと笑って見える。ヒ卜の脳は、相手の顔の左半分が笑っていれば「笑っている」と判断する。

顔全体をじっくり隈なく見ているようで、実際には、顔の半分しか見ていない。左側だけです。左側さえ男だったら、右が女であっても全体を男だと思っちゃう。

私たちが見たものを判断するのは「左側」の視野が中心。

ひねくれアリの存在理由

優等生だけではやっていけない。なぜ進化の過程で、そんなノイズのようなアリが生き残ったのか。怠け者とか、謀反人なんていない方が、システムとして効率がいいはずでしょ。全メンバーがせっせと働いてくれるからね。全員が頑張る働きアリであった方が成果が上がるはずなのに、でも、アリの社会は、言うことを聞かないヤツを必ず残しておく。進化の過程で排除しなかった。それはなぜだと思う。そのアリがもっと効率的なルートをみつけるかもしれないから。

データは本当に正しいの?

理系の人は「人差し指」が短いんですよね。見分ける方法ですが、薬指と人差し指の長さを比べるのです。人差し指の方が短かったら理系です。ほとんど同じだったら文系です。でも実は、指の比率は、理系か文系かで分かれるんじゃなくて、男か女かで分かれるんです。男の方が人差し指が短いんですね。男性ホルモンは、細胞を殺す作用があります。だから指の先の細胞が死ぬ。ただ、なぜ人差し指だけが短くなって、ほかの指には影響がないのかは不明です。いずれにしても、男の人は人差し指が薬指よりも短くなる。もうおわかりですよね。どちらかといえば理系は男が多くて、文系は女が多い。だから理系と文系に分けて平均値をとると、全体として「理系の方が人差し指が短い」というデータが出てしまう。

サイエンス、とくに実験科学が証明できることは、「相関関係」だけだということです。因果関係は絶対に証明できません。そこで科学者たちはどうするかというと、行動を起こす前と後を比較するわけです。統計学は「相関の強さ」を扱う学問であって、「因果関係」を証明するツールではありません。だから、統計によって見出された「差」は、「そういう傾向がある」という以上の意味を持ちません。

CD1枚のDNA

僕らのDNA 情報はCD 1枚に全部収まってしまう。遺伝子の数がだいたい2万2000個。ニューロンは100億から1000億個のレベル。ヒトのDNAは30億塩基対でしょ。DNAは4種類の構成分子から成っている。グアニン、チミン、シトシン、アデニン。4種類あるということは、ビット数でいうと2ビットだね、2の2乗だから。30億塩基対をバイト数で表現すると7・5億バイトとなるね。つまり750メガバイト(MB)。

感想

科学や生物学好きにはたまらない一冊。あぁ、脳ってこうなってるんだ。進化とは、生物とはといろいろ知れて読んでるだけでワクワクします。脳の仕組みが影響力の武器にもつながっていたり本当に面白い。おすすめ!

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